ストリーミング配信では伝わらなかった裏話をたっぷり! WWDC 2016現地レポートWWDCに参加してみた(2/3 ページ)

» 2016年06月15日 17時00分 公開
[らいらITmedia]

バランスよく、かつ大きく進化したwatchOS

 最初にステージに登場したのは、ティム・クックCEO。まるでお目当てのアーティストが現れたかのような熱狂的な歓声が起こります。海外(特に米国)の人はその場の雰囲気を一緒に盛り上げようと積極的に声をあげるため、「これからいい時間を一緒に作りあげようぜ!」という意思表示の意味合いもあるそうです。

 クック氏はまず、先日オーランドで起きた銃乱射事件に触れ哀悼の意を表します。参加者の私たちも起立し黙祷。着席したのち、WWDCの概要が紹介されます。2015年に引き続き今回もスカラーシップ枠が用意され、世界各国の学生開発者350人が招待されました。そのうち120人が18歳以下、最年少は9歳の女の子です。クックCEOは前日に彼女に会ったそうで、「素晴らしい開発者になると思いますよ」と笑顔でコメント。開発者へのつかみはバッチリです。

watchOS

 登壇者はwatchOS エンジニアリング担当バイスプレジデントのケビン・リンチ氏に交代。以後それぞれの機能を担う担当者が入れ変わりつつ、内容をプレゼンしていきます。参加者は機能が一つ一つ紹介されるたびに「Hoooo!」と声をあげますが、映像で見るよりも歓声の大きさの変化が顕著でした。どんな機能が開発者たちに刺さっているのか、もしくはイマイチなのか、如実に伝わってくるのが面白いところです。

 watchOSでは「アプリの動作の処理速度が約7倍に向上」で「イエーイ!」と拍手喝采。会場の盛り上がりが半端なかったので、開発者たちも起動の遅さにやきもきしていたのでしょうか。

 サイドボタンを長押しして緊急通報できるSOS機能や、車椅子利用者に向けたアクティビティ機能は、ヘルスケアとアクセシビリティに力を入れているAppleならではの切り口でした。想定外の機能であり驚きとともに受け入れられていた印象です。最後にwatchOSのさまざまなセンサーとキットが開発者に開放され、アプリの自由度が増えることがアナウンスされて締め。

個人的にミニーマウスのウォッチフェイス追加に大感激。秒針を表す足踏みに合わせてスカートがひらひら揺れる。悶絶級のかわいさ

 watchOSはこれまで初期のiPhoneのような発展途上のOSという印象でしたが、watchOS 3では物足りなかった部分が最適な形で改善され、他社のスマートウォッチがサポートできていない機能を含めしっかりと形にしてきた印象を受けました。それでいてミニーマウスのウォッチフェイスのような遊び心も忘れず、ベタな表現ですが「持っていて楽しいOS」になりそうな予感です。

着実な機能の強化が進むtvOS

 tvOSは現状をよりブラッシュアップしたOSへ正統に進化しました。Siriはますます存在感を増し、YouTubeなどの動画サイトからビデオ配信サービスまで検索できるようになります。tvOSで開発者が一番盛り上がったのが、iOS端末のログオン情報を引き継ぎ、tvOSで自動でログインできるシングルサインオン機能の搭載でした。

tvOS

 watchOSがそこそこなボリュームだったぶん、tvOSで会場が(そして筆者も)オープニングから続くフワフワしていた気持ちがいったん落ち着いたように感じられました。昨年秋に大幅アップデートされたこともあり、今回は細かな機能追加が中心です。

名前も変わって心機一転のmacOS(旧OS X)

 Mac向けOSの名称がOS XからmacOSに変更されました。iOS、watchOS、tvOSと同じく「製品名(小文字)+OS」と表記を統一する形です。コードネームはカリフォルニア州のネバダ山脈(シエラネバダ)から取った「Sierra」(シエラ)。

macOS

 iOS 8/OS X Yosemite以降、iPhoneやiPadとMacの連係機能が年々強化されてきており、今回もデバイス間での作業がシームレスになる機能が複数追加されました。「Apple WatchでMacのロックを解除できる」「SafariでもApple Payを利用できる」などが発表されるなか、最も会場のリアクションが大きかったのは、「異なるデバイス同士でコピペができる」ユニバーサルクリップボード機能。これはプレスのどよめきも大きくて思わず笑ってしまいました。確かにiPadとMacのデュアルディスプレイで原稿を書いているときに便利ですね。

SiriがMacに対応

 そしてAppleがせっせと育てているSiriさんがついにmacOSも担当することになりました。条件を絞り込んだファイル検索、画像検索からドキュメントに画像を貼り付けなど、iOSにはないmacOSならではの仕事ぶりが頼もしいです。自宅での作業なら声を出して指示するのもいくぶんハードルが下がるでしょう。

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