TITAN Xの2枚差しでほとばしるスプレマシー!! 前面ガラスケースの「MASTERPIECE i1710」がまさに至高約80万円(1/2 ページ)

» 2017年01月13日 00時00分 公開
ココが「○」
・Broadwell-EことメニーコアCPU採用
・ウルトラハイエンドGPUのSLI構成も可能
・高級感抜群、拡張性に優れた新ケース
ココが「×」
・ケースが大きく、重い……
・メモリーカードリーダーは内蔵不可

新設計のケースで生まれ変わった「MASTERPIECE」

 ゲーミングPCブランド「G-Tune」の中でも、フラッグシップとして君臨するのが「MASTERPIECE」シリーズだ。そのMASTERPIECEが新設計のケースで生まれ変わっている。従来通り、赤と黒を基調としたカラーリングを踏襲しつつ、外装にガラス素材を取り入れた演出で高級感をグレードアップ。さらにエアフロー設計も強化された。

新ケースで生まれ変わった新「MASTERPIECE」。「G-Tune」ブランドの頂点に君臨するフラッグシップモデルだ

 この新しいMASTERPIECEは、LGA2011-v3(Intel X99)のi1710シリーズと、LGA1151(Intel Z170)のi1610シリーズ、2つのプラットフォームで展開され、複数のベースモデルとBTOによるカスタマイズで幅広い用途に対応している。

 今回はLGA2011-v3プラットフォームを採用するMASTERPIECE i1710シリーズのベースモデルの中から、NVIDIA TITAN XのSLI構成にCore i7-6900Kを組み合わせた「プラチナモデル カスタム」の標準構成を評価機として入手した。最高峰のモデルの実力を見ていこう。

ガラス素材で高級感を演出

 新設計のタワー型ボディは、存在感抜群。フロントマスクは、MASTERPIECEシリーズ歴代のイメージカラーであるレッドをフィーチャー。ヘアライン加工したアルミ素材、ガラス素材と異なる素材を組み合わせつつ、フラットなフォルムに仕上げている。

フロントマスクにダーククロム強化ガラスをはめ込んだ新デザイン

 ガラス素材には、熱処理で耐圧強度を高めたダーククロム強化ガラスを採用しており、表面はエッジまで丁寧に仕上げられており、割れてしまいそうだとか、エッジで手を切ってしまいそうだとかといった危なっかしさはまったく感じない。

 アルミ部分もエッジをカットしたサイドカット処理で変化をつけるとともに、サイドパネルの通気口もハニカムパターンのデザインを採用するなどディティールにこだわりつつ、全体としてシンプルでフラットに見えるフォルムに仕上げている。

 サイドパネルは、標準のスチール鋼板パネルのほか、BTOでスモーク加工した強化ガラスサイドパネルも用意されており、内部パーツをあえて見せる演出も可能となっている。

 内部構造も個性的だ。上部に電源搭載スペースを大きく確保しつつ、5インチベイを排除しているため、広々とした空間が広がる。底部はハニカムパターンで吸気口を広く開けている。暖められた空気は上昇する性質があるため、合理的に本体内部の熱を冷却、排熱できる。また、ホコリの侵入を防ぐためのフィルタも装備している。

 シャシーには、1.2mm厚のスチール素材を採用しつつ、丹念な板金加工により、剛性を高めている。大型の冷却装置を搭載した重厚なハイエンドパーツを共振の不安なくしっかり支えられる。

本体前面/背面。ボディサイズは、215(幅)×490(奥行き)×501(高さ)mmと、先代ケース(219×471×499ミリ)よりもさらに大柄。公称重量は約19.2kg(構成により変化)とタワー型としても最重量級クラスといえる。フロントマスクはアルミとガラスのハイブリッド。レッドのアルミ部分はヘアライン加工とサイドカット処理されている。ガラス素材は、熱処理で耐圧強度を高めたダーククロム強化ガラスを採用している。背面にはType-CとType-A両方のUSB 3.1 Type-C Gen.2ポート(10Gbps対応)を装備する。

サイドパネル上部にある通気口でハニカムパターンを表現した独特のデザインを採用する。左側面のパネルは、標準のスチール鋼板パネルのほか、BTOでスモーク加工した強化ガラスサイドパネルも選ぶことができる

ねじ2本外せばサイドパネルのみを外せる。電源搭載部を分離したことで、内部はすっきりと整理され、アクセスが容易になっている。なお、BTOで選べる強化ガラスサイドパネルならワンタッチで開閉できる

底部はエアフロー効率を高めるため、エアインテークとしてハニカム形状の穴を広く空けている。ホコリの侵入を防ぐフィルタも取り付けられている

ウルトラハイエンドのLGA2011-v3プラットフォーム

 基本システムには、Intel最上位のLGA2011-v3プラットフォームを採用し、CPUは「Broadwell-E」の開発コード名で知られるウルトラハイエンドプロセッサーを採用する。

 第6世代Core(LGA1151プラットフォーム)にはない6コア以上のメニーコアCPUに対応し、最大40レーンのPCI Express 3.0をサポートする広帯域がこのLGA2011-v3プラットフォームの特徴だ。

 今回の評価機では、8コアモデルのCore i7-6900Kを搭載していた。Hyper-Threadingにより16スレッドの同時実行に対応し、マルチスレッド処理性能を誇る。Turbo Boost Max Technology 3.0にも対応し、シングルスレッド性能も前世代(Haswell-E)に比べて強化されている。BTOでは最上位の10コア20スレッドのCore i7-6950X Extreme Editionも選ぶことが可能だ。

CPUには開発コードネーム「Broadwell-E」で知られるウルトラハイエンドプロセッサーを搭載する。評価機はCore i7-6900Kを採用。8コアを内蔵し、16スレッドの同時処理が可能だ

Core i7-6900Kは8コアを内蔵し、Hyper-Threading(HT)により16スレッドの同時実行に対応する。OS上からは16の論理プロセッサとして認識される。論理コアがズラリの並ぶ様子は壮観だ

Turbo Boost Max Technology 3.0では、高クロックで動作しやすいコアを特定。シングルスレッド処理時にそのコアを優先して使い、クロックを大幅に引き上げることで性能を引き上げる

NVIDIA TITAN XをSLI HBで搭載する究極構成

 ゲーミングPCブランドのフラッグシップだけに、グラフィックス機能は究極の構成が可能だ。ベースモデルはGeForce GTX 1060を搭載した構成から用意されているが、評価機は、現行最高性能を誇るNVIDIA TITAN X(12GB)を2枚利用したNVIDIA SLI(SLI HB)構成を採用する。

TITAN Xが2枚ドーン!! 評価機はNVIDIAリファレンスデザインのNVIDIA TITAN X搭載カードを2枚搭載し、MSI製のSLI HBブリッジで接続していた。ドラゴンが白色に光り、緑色に光るカードの「GEFORCE GTX」ロゴと合わせて、見た目にも迫力がある

 NVIDIA TITAN Xは、NVIDIA最新のPascalアーキテクチャを採用した最上位GPUだ。GeForce GTX1080の1.4倍に相当する3584のCUDAコアを内蔵し、12Gバイトもの大容量グラフィックスメモリを搭載するモンスター級のGPUだ。それを2枚同時に使うという、現時点でこれ以上高速な選択肢は現存しないという構成である。

NVIDIA TITAN Xは、Pascalアーキテクチャの最上位GPU。CUDAコア数は3584で、GeForce GTX 1080の1.4倍、GTX 1070の1.87倍に相当する。評価機はこれを2つ同時に搭載する究極構成だ

SLIの設定は、NVIDIAコントロールパネルで確認できる

メモリとストレージはBTOで柔軟な構成が可能

 メインメモリには、PC4-19200 DIMMを採用している。4本1組のクアッドチャンネルアクセスに対応し、メモリ帯域は76.8GB/sにも上り、メニーコアCPUのパフォーマンスをフルに生かすことができる。標準では8GBモジュール4本の32GB構成だが、最大では128GBまで選択できる。

 データストレージは、最大トリプルストレージに対応する。M.2 SSDと2.5インチSSD、3.5インチHDDをそれぞれ1台ずつ選ぶことができるようになっている。さすがにフラッグシップだけに、標準でも960GBと大容量の2.5インチSSDが搭載される。評価機のSSDは、SSDはA-DATAの「ASP550SS7-960GM」だった。

 また、光学ドライブとして、スロットインタイプのDVDスーパーマルチドライブを標準で搭載している。5インチベイは省かれているため、メモリーカードリーダーの追加などはできない。

 マザーボードはMSI製で、型番は「X99-S04」とされている。リテール向け製品にそのような型番の製品はないため、OEM専用モデルと思われる。背面にはType-CとType-A両方のUSB 3.1 Gen.2ポートを装備し、1000BASE-T対応有線LAN、8ch出力対応サウンド機能もオンボードで搭載している。プリインストールOSは、64bit版Windows 10を採用しており、エディションとしてHomeとProが選べる。

マウスコンピューター/G-Tune

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