仮想通貨のマイニング需要続く 購入層は外国人から日本人へ古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2017年07月10日 17時21分 公開

「日本は2〜3カ月遅いかも」――マイニング需要のGPUが広がる

 先週の秋葉原でも最も目立っていたのはマイニング関連のアイテムだった。マザーボードではASRockからATXサイズのH110モデル「H110 PRO BTC+」が登場している。税込み価格は1万6000円前後だが、週末を待たずに売り切れが連発した。PCIe x16スロット1基と12基のPCIe x1スロット(うち5基はエッジフリー)を備えたマイニング向きの仕様となっている。

ASRock「H110 PRO BTC+」

 H110 PRO BTC+に限らず、マイニング向けのパーツはどこのショップも入荷後即売り切れを繰り返している。Radeon RX 580/570カードはもちろん、PCIeスロットを外部に引き出せるライザーカードも複数枚購入されるため、「どれだけ大量に入荷しても潤沢といえない」(パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)という状況だ。

TSUKUMO eX.に並ぶライザーカード。税込み842円の激安タイプは即完売となったという

 相も変わらず加熱しているマイニング需要だが、購入層は変わってきているという。某ショップは「少し前までは外国人のお客さんが多勢でしたけど、ここにきて日本人のほうが目立つにようになってきました」と話す。他のショップでも同様の話を耳にしており、アキバ全体の変化であるようだ。

 同店は続ける。「日本の人の動きは2〜3カ月遅れていて、ようやくいまになって資金や環境をそろえて動き出してきた感があります。ただ、単純な後追いではなくて、いまからでも優位に立てる通貨に狙いを定めているみたいですね。通貨によって向いているGPUは変わってくるので、最近GTX 1070がマイニング向けに売れるようになってきたのもそうした流れかも」と推測する。

 実際、GeForce GTX 1070や、さらにはGTX 1080カードまでマイニング用と思われる買い方をされるようになったという声はちらほか上がっており、次のフェーズに踏み込んだ感もある。今後の動向も追っていきたい。

TSUKUMO eX.のハイエンドGPUショーケース。GTX 1070カードの棚が明らかに薄くなっている

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー