マウスコンピューターが「24時間365日」の国内サポートを貫く理由 “ゆいまーる”の精神と最新AIで臨む「沖縄コンタクトセンター」潜入ルポ(1/3 ページ)

» 2026年07月17日 12時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

 PCのトラブルは、昼夜/休日を問わず突然やってくる。そんなとき、いつでも頼れるのが「24時間365日サポート」だ。さまざまなPCメーカーが提供しているが、マウスコンピューターもその1社だ。

 同社が2026年6月に開催したイベント「Mouse Communication Partner Conference」では、業績や社長メッセージに次いで重点的に取り上げられたのが、このサポート体制と品質管理だった。

 今回、その中核を担う沖縄拠点を現地取材し、同社がなぜ国内サポートにこだわり続けるのか、そしてどのような未来を描いているのか、キーマンたちの言葉とともに探った。

マウスコンピューターのサポート拠点「沖縄コンタクトセンター」。那覇空港から車で1時間ちょっとの場所にあり、ビルの1階にコンタクトセンターがある

「お客さまをがっかりさせない」 サービス本部の組織とその役割

 同社のサポートを下支えするサービス本部は、大きく分けて「コンタクトセンター」「サービスセンター」「3R推進室」の3つの組織で構成されている。

 全国のユーザーからの問い合わせ窓口となるコンタクトセンターは、沖縄を中心に米子、広島、埼玉の国内4拠点で連携している。「お待たせしないサポート窓口」を掲げ、顧客の問題を迅速に解決することが使命だ。

国内4つの拠点でサポートを展開している

 サービスセンターは埼玉と広島の2拠点に位置し、製品の問題を正確につかみ、72時間以内の修理完了を目指す。また、ここで得られた情報を開発部門へフィードバックする役割も担う。

 そして2026年4月に新設(再定義)されたのが、埼玉にある3R推進室だ。リユース・リデュース・リサイクルの頭文字を取った3つのRを推進し、厳格な検査と整備を経た「マウス整備済パソコン」の販売などを直販店で行っている。

3R推進室で取り組んでいる「マウス整備済パソコン」は、全国8店舗の直営店で取り扱われている

 同社 サービス本部 本部長の飯沼茂樹さんは、組織の役割について次のように語る。

 「当社でお客さまとの直接的な接点がある部門は、営業かこのコンタクトセンターなど本当に限られています。我々としては、ここでの対応でお客さまをがっかりさせないことを非常に重要視しており、それがサービスを含めた会社全体の顧客満足度を下支えすることにつながると考えています」

同社 サービス本部 本部長 飯沼茂樹さん(Mouse Communication Partner Conferenceにて)
サービス本部が掲げる「マウスらしさ」

マウスコンピューターのサポート/修理を支える国内4拠点

拠点名 役割
埼玉サービスセンター(埼玉県春日部市) サポート/修理/リサイクルの総合拠点
米子営業所(鳥取県米子市) サポート拠点
広島サービスセンター(広島県広島市) サポート/修理拠点
沖縄コンタクトセンター(沖縄県沖縄市) サポート拠点(コンタクトセンターの中軸)

電話からオムニチャネルへ 多様化する顧客接点と「進化するサポート」

 同社は7月1日より、長年使われてきた「コールセンター」という名称を「コンタクトセンター」へと変更した。電話対応だけでなく、メールやLINE、AIチャットなど多様化するコミュニケーションチャネルに対応するためのアップデートだ。

 この名称変更に込めた思いについて、飯沼さんはこう明かす。

 「電話をかけるだけの部署ではなく、お客さまとの関係性をより深めていきたいという狙いがあります。システム的な部分での課題解決も含め、オムニチャネル化を推進し、顧客接点をより進化させたいという思いで名称を変更しました」

 なお、顧客満足度を測る主要な指標として、「電話の受電率」(お客さまの電話を受けることができたか)が90%、「平均応答時間」(オペレーターにつながる時間)が45秒、「メール回答時間」(メールの問い合わせを受信してから回答送信をできたか)が24時間以内、そして「顧客満足度アンケート」で90ポイントという具体的な目標値が設定されている。

 2025年度の実績は受電率が90%(2024年度は92%)、平均応答時間が57秒(同45秒)、メール回答時間が16時間(同16時間)、アンケートスコアは90(同90)というものだった。

 ちなみに、電話とLINE/メール、AIチャットの割合は、ここ数年で電話は減りつつも全体の36.7%と最も多く、LINE/メールは33.2%、AIチャットは30.1%と変化している。年齢層で見ると、AIチャットやLINEは若年層、電話は高齢者層が多く、電話窓口の維持は必須である一方、今後の課題に感じているという。

同社サービス本部 コンタクトセンター CS改善グループ長 主任の波平陽介(なみひらようすけ)さん。勤続19年目のベテランだ

 具体的なサポート内容については、「昔に比べると、今のWindows 11は初回設定に手間がかかります。ネットワークへの接続が前提だったり、Microsoft アカウントが必要だったりと、そこでつまずかれる方が増えています。逆に以前は大変多かった年賀状関連のお問い合わせはガクンと減っていたり、孫やペットの動画編集については増えていたりと、時代ごとの変化は確かにありますね」と同社サービス本部 コンタクトセンター CS改善グループ長 主任の波平陽介さんが振り返る。

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