ロジクールがAIを見据えて6年ぶりに刷新した会議室向けビデオバー「Rally Bar 2」は何が進化した?(2/2 ページ)

» 2026年10月20日 14時20分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]
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説明会のデモで体感した実力と今後の展望

 説明会場では、実際の会議室環境を想定したリアルタイムデモが行われた。説明会全体の進行役も務めたロジクール 法人事業本部 マーケティング部 本部長の徳永貴士さんが別室へ移動し、説明会場の会議室とつないでやりとりを実演した。

法人事業本部 マーケティング部 本部長の徳永貴士さん 別室へ移動して待機中の法人事業本部 マーケティング部 本部長の徳永貴士さん

 まず驚かされたのが、カメラの描写力と階調の豊かさだ。会議システムと接続した大画面ディスプレイには、まるでビデオカメラで撮影しているかのように、会議室内の人たちの顔が映し出されていた。また、フレーミングした際には、Rally Bar 2から最も遠くに座っている参加者をクロップしても解像感がほとんど損なわれず、表情まで確認できた。

ビデオカメラのように鮮明 広角撮影に対応した専用のビデオカメラのように鮮明な映像だった。考えてみれば、高精細な撮影をうたうスマートフォンでも、1型センサーを搭載する機種はそれほど多くない
かなり後ろに座っている人もきれい 左下の男性はRally Bar 2から最も遠い場所に座っていたが、表情が分かるほど鮮明に映っている

 「明るさ調整」機能のデモでは、室内の照明を一気に落としても、ガラス張りの廊下からわずかに差し込む光だけで、即座に露出が最適化された。ディスプレイに映る参加者たちの表情がくっきりと浮かび上がり、誰がいるのかを迷うことなく判別できるレベルまで持ち直したのには目を見張った。

 デモを担当したロジクール 法人営業本部 シニアプリセールスマネージャーの高井淳さんは、「プロジェクター投影時の暗がりや、強い西日が差し込むような悪条件下でも、露出を素早く自動調整して参加者の表情をクリアに映せる。会議室がどのような場所にあってもマッチする」と解説した。

室内照明をオフにした 天井の蛍光灯をオフにした状態で捉えた映像。ディスプレイ周辺の壁を見ると分かるように、実際の室内はかなり暗い
法人営業本部 シニアプリセールスマネージャーの高井淳さん 法人営業本部 シニアプリセールスマネージャーの高井淳さん

 音声のAIノイズリダクション性能も圧倒的だった。別室に移動した徳永さんが手をたたきながら発言するデモでは、クラップ音が完全にカットされ、声だけが一切途切れることなく会場に届いた。

 例えば、表彰の場で受賞者の名前が読み上げられるたびに鳴り響く拍手や、議事録を取るためのキーボードのタイピング音など、実際の場面で発生しがちな雑音によるストレスをかなり軽減できるだろう。

手をたたく徳永さん 別の会議室で手をたたく徳永さん。話している声ははっきり聞こえるのに、クラップ音は全く聞こえず、不思議な感覚だ

 ハードウェアの機構設計においても、現場の運用者に寄り添った配慮がなされている。付属のウォールマウントはレバー操作1つでスムーズに脱着でき、設置後も本体を跳ね上げれば、配線類を外さずに背面のポートへアクセスできる。大掛かりな工具や複雑な工事は不要で、セットアップからメンテナンスまで短時間で完結する。阿部さんが語った「誰でも簡単に設置できる」という、ロジクールの開発ポリシーの1つを忠実に体現していることがうかがえた。

簡単に取り外し 簡単に取り外せる。ただし重量は約4.8kgあるので、力に自信がない人は注意して作業してほしい
背面ポートへのアクセス 別室の徳永さんとつながったまま本体を跳ね上げたところ。マウントから全てを取り外さなくても、背面ポートへアクセスできる。電源ケーブルをわざわざ抜き差しせずに済むので楽だ
レバー このレバーを内側へスライドさせると取り外せる。ロジクールのブランドカラーがおしゃれだ
ポート類 ポート類
スピーカー 4基のスピーカーのうちの2基。再生帯域を広げるツイーターを新たに搭載し、キレのあるクリアな音を届けられる
6基のマイクアレイ 6基のビームフォーミングマイクアレイ。スピーカーを覆うカバーを簡単に取り外せるのは、リサイクル時に「ファブリック素材は金属を破砕する機械に絡まりやすいので、外すことが推奨されている」からだという。サステナビリティに配慮した製品設計を徹底している

 説明会後には、会議室からロジクールオフィスへ移動し、Rally Bar 2以外のプロダクトを見学する機会も得た。

 一体型ボード「Rally Board 65」は、キャスター付きの専用モバイルカートに取り付けて移動できるようにした会議用ソリューションで、同社内でも実際に稼働している。Wi-Fi接続に対応しているので、電源ケーブルを1本挿すだけですぐにコラボレーションを始められる。ロジクールが一貫して「徹底的な簡単設置・簡単操作」を追求している姿勢が強く伝わってきた。

キャスター付き専用モバイルカートに取り付けられたRally Board 65 キャスター付き専用モバイルカートに取り付けられたRally Board 65。ディスプレイはタッチパネルで、オンラインミーティングのホワイトボードシステムに対応する。本体を背面側(写真の左方向)に倒すと、カメラが上部に来る。ホワイトボードに書き込む際にユーザーのお腹ばかりが映らないようにするとともに、立ったままのミーティングにも対応するためだという

 プレゼンテーションでは、より大規模な空間向けの「Rally System 2 Pro」についての紹介もあった。懐中電灯のようにピンポイントで音を届ける指向性スピーカーや、空間をゾーン分けして必要なエリアにだけ音声を届けたり拾ったりするビームフォーミング音響技術、さらにはプラットフォーム側と連携したリアルタイム多言語翻訳への対応など、意欲的な開発が進められているという。

Rally System 2 Pro 「Rally System 2 Pro」についても簡単に紹介された
音の壁 現在でもいわゆる“音の壁”を作り出せるが、さらに複数のゾーンで別々の音声を流す開発も進められている。例えば左側のゾーンでは日本語、右側のゾーンでは英語の音声を流すといった具合だ
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