現地時間の本日7月27日に開会するロンドンオリンピックのエネルギー供給源として、天然ガスを利用したコージェネレーションシステムが使われる。市内の2か所に建設されたエネルギーセンターに10MWの電力と冷暖房を供給してオリンピックの運営に利用する。
ロンドンオリンピックでは二酸化炭素の排出量を20%削減することが目標になっており、エネルギー効率の高い天然ガスによるコージェネレーションシステムが選ばれた。GE(ゼネラルエレクトリック)製の大規模ガスコージェネレーションシステム「イエンバッハ・ガスエンジンJ620」を3台利用する(図1)。
ガスコージェネレーションシステムは電力とともに高熱を作り出すことができ、その熱を冷暖房などに利用できるため、通常の発電システムと比べてエネルギーの変換効率が大幅に高くなる。ロンドンオリンピックでは市内の2か所にあるエネルギーセンターにガスコージェネレーションシステムを設置して、開催期間中に必要な電力を供給する。
GE製のシステムは1台あたり3.3MW相当の発電能力があり、1台で太陽光発電所(メガソーラー)に匹敵するエネルギーを供給できる。3台で合計10MWになり、これはロンドンの2万4000世帯分のエネルギー使用量に相当するという。オリンピックが終了した後は、ロンドン市内の企業や家庭に電力や冷暖房を供給する予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.