西の空の玄関口である関西国際空港の近くでメガソーラーの建設が着々と進んでいる。1999年から始まった二期工事に利用した広大な跡地の整備計画によるもので、シャープが2.7MWのメガソーラーを3月1日に稼働させた。ユーラスエナジーも10MWの規模で8月から運転を開始する予定だ。
関西国際空港を拡張する二期工事で土砂採取に使われた128万平方メートルにおよぶ広大な跡地(大阪府泉南郡岬町)の整備計画として多目的公園の開発が進められている(図1)。その目的の中に「周辺環境と調和した施設」や「環境学習」といったテーマが盛り込まれ、施策のひとつにメガソーラーの建設がある。
多目的公園の中に2つのメガソーラーを建設するプロジェクトが決まっていて、そのうちの1つ「シャープ多奈川太陽光発電所」が3月1日に運転を開始した(図2)。発電能力は2.7MW(メガワット)で、年間の発電量は296万kWhを見込んでいる。一般家庭の820世帯が使用する電力に相当する。
これに続いて、豊田通商と東京電力の合弁事業であるユーラスエナジーグループが10MWの大規模なメガソーラーを建設中だ。8月に運転を開始する予定で、3900世帯分の発電量を想定している。多目的公園を造る岬町の世帯数は7800で、その半分に相当する規模になる。発電した電力は関西電力に売電する。
工事跡地の整備は2006年度〜2012年度の7年計画で進められてきた。その中核になる多目的公園は2013年4月から「いきいきパークみさき」としてオープンする予定だ。
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