d. 米国
イタリアの再生可能エネルギー関連の企業Enel Green Powerに所属するRuggero Bertani氏が2010年に公開した「Geothermal Power Generation in the World 2005-2010 Update Report」 によれば、地熱発電の規模が大きな国、10カ国は以下の通り。環太平洋地域の国が多いことが分かる。出力と発電量を比較すると、効率良く運用している国も分かる。インドネシアやアイスランドだ。
米国やインドネシア、ニュージーランド、アイスランドは2000年から2010年の間に容量を40%以上増設している。フィリピンや日本の伸び率はほぼ0だ。
国 | 出力 | 発電量(年) |
---|---|---|
米国 | 3093MW | 16603GWh |
フィリピン | 1904MW | 10311GWh |
インドネシア | 1197MW | 9600GWh |
メキシコ | 958MW | 7047GWh |
イタリア | 843MW | 5520GWh |
ニュージーランド | 628MW | 4055GWh |
アイスランド | 575MW | 4597GWh |
日本 | 536MW | 3064GWh |
エルサルバドル | 204MW | 1422GWh |
ケニア | 167MW | 1430GWh |
2012年末時点で、地熱発電は米国の発電の0.3%を担っている。米国は地道に地熱発電を伸ばしており、2013年3月までの1年間で、地熱発電所を7つ新設した。設備の容量(出力)は5%(147.05MW)増えている。これは2012年に新設された再生可能エネルギーを利用した発電所の容量の1%を占める*1)。
*1) 2013年4月に米国の地熱発電関連の業界団体であるGeothermal Energy Associationが公開した「2013 Annual US Geothermal Power Production and Development Report」による。
現在175カ所の地熱発電所が計画中であり、2013年には世界初の太陽光発電併用地熱発電所の運転がネバダ州で始まる予定だ。
なお、米国では特定の州に地熱発電所が集中している。 2013年3年時点で地熱発電所の80%がカリフォルニア州に集まっており、次いで15%がネバダ州だ。ハワイ州やアラスカ州でも開発中が進んでいる。
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