アルミ架台で費用を抑えるメガソーラー、2014年5月稼働へ工事開始スマートファクトリ

住宅設備大手のLIXILが自社工場で3番目になるメガソーラーの工事を開始した。福島県の須賀川工場内にある未利用の土地を使って6.35MWの発電設備を建設する。架台には鉄製と比べて重さが3分の1のアルミ製の架台を採用して、建設費とメンテナンス費の両方を抑える狙いだ。

» 2013年07月05日 09時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]
図1 須賀川工場。出典:LIXIL

 LIXIL(リクシル)の須賀川工場は住宅の内装建材の生産拠点である(図1)。敷地は33万平方メートルの広さがあるが、建屋の面積は4分の1程度に収まっている。敷地内で未利用の土地のうち、約10万平方メートルを使ってメガソーラーを建設する。

 すでにLIXILは熊本県と茨城県の工場で、発電規模がいずれも3.75MW(メガワット)のメガソーラーを2011年2月から稼働させている。3番目になる須賀川工場のメガソーラーは既存の2カ所を上回る6.35MWの発電規模になる計画だ(図2)。設計と施工はNTTファシリティーズが担当する。

図2 「LIXIL須賀川SOLAR POWER」の完成イメージ。出典:LIXIL

 工事は7月1日から始まり、10か月後の2014年5月に発電を開始できる予定である。年間の発電量は780万kWhを見込んでいて、一般家庭の使用量で2200世帯分に相当する。発電した電力は全量を東北電力に売電することにしている。

図3 アルミ製の架台。出典:LIXIL

 このメガソーラーではアルミ製の架台を採用する点が特徴である(図3)。LIXILがメガソーラーなどの大規模な太陽光発電向けに開発した製品で、一般に使われる鉄製の架台と比べて重さが3分の1になっている。

 軽量のために大型の重機を使って設置する必要がなく、建設費を抑えることが可能だ。さらにアルミはさびにくく耐食性に優れていて、メンテナンス費を安くできる効果もある。

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