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» 2013年12月06日 07時00分 公開

日本の未来をドイツに見る、東芝が示す太陽光の「完成形」電力供給サービス(2/2 ページ)

[畑陽一郎,スマートジャパン]
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太陽光がない夜間はどうなる

 ドイツでは電力取引の自由化が進んでいるため、TILのような電力小売事業者は卸電力市場から直接電力を調達できる。そこで、太陽光発電が利用できない夜間などは、TILが調達した電力をそのままアパートに供給する。アパートの住人が使う電力は時間帯に左右されず安定してTILから供給されることになる。夜間の価格は太陽光発電の売電価格と同等だという。

 今回の電力小売事業の全体像を理解すると、単なるコストだけの問題ではないことも分かる。まず、事業全体がFITの買取価格に依存していない。買取価格引き下げの「悪影響」を受けないということだ。次に、地域の電力系統への負担が下がっている。環境負荷も減っている。なぜなら、日中は系統を通さず、直接屋根から室内に売電しているからだ。

2年後には100MW市場に拡大、他国へも

 東芝は電力小売事業をどのように拡大していくか、今後の計画も示した。2014年3月のサービス開始時点では2都市の750世帯を対象に3MWを販売する。ドイツ南西部バーデンビュルテンベルク州のフィーリンゲン・シュウェニンゲン市とオストフィルダン市が対象である。

 2016年にはドイツ全域にサービスを広げ、規模は100MWに達する予定だ。「この時点で当社の販売する太陽光発電システムは150〜200億円規模に達する。TILの売上高も2016年時点で年間40億円を見込んでいる」(東芝)。

 その後はどうなるのか。「電力が自由化されており、電力料金が高い国、例えばイタリアなどが目標に入ってくる」(東芝)。他国へ市場が広がるだけではない。「当社は蓄電やエネルギーマネジメントシステム、スマートメーターといった技術、製品に強みを持っているため、太陽光発電システムと組み合わせた事業を狙う。例えば太陽光発電システムから得た電力を蓄電し、夜間に供給するといった事業だ」(東芝)。

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