風力100%のデータセンター、フェイスブックが米国アイオワ州で運営開始自然エネルギー

データセンターの省エネに取り組むフェイスブックが米国で4番目のデータセンターを稼働させた。エネルギー効率の高い機器類と外気を活用した冷却システムを導入する一方、データセンターで使用するすべての電力を近隣の風力発電所から購入する。

» 2014年11月19日 15時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 インターネットを通じて全世界の8億人以上にサービスを提供しているフェイスブック(Facebook)が米国中部のアイオワ州で「Altoona Data Center」を11月14日に開業した(図1)。地域内で稼働している風力発電所から電力を調達して、フェイスブックでは初めて再生可能エネルギーを100%利用したデータセンターになる。

図1 米アイオワ州で開業した「Altoona Data Center」。出典:米Facebook

 データセンターの近くではMidAmerican Energy社が140MW(メガワット)の風力発電所を建設中で、部分的に稼働させながら2014年末までに全体を完成させる予定だ(図2)。発電能力が140MWになると、フェイスブックのデータセンターが近い将来にわたって必要とする電力を十分に供給することができる。

図2 電力を供給する風力発電所の完成イメージ。出典:米Facebook

 フェイスブックのデータセンターでは外気を100%活用した冷却システムが共通の仕様になっていて、Altoona Data Centerにも導入した。さらにサーバーやディスク装置などは世界各国のエンジニアで構成するOpen Compute Projectの仕様に準拠した製品を採用している。このプロジェクトではデータセンターで使用する各種の機器や管理システムの設計情報をウェブサイト上で共有して効率化を支援する。

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