エネルギー問題を助ける「水素」、燃料電池車に弱点はないのか小寺信良のEnergy Future(2/4 ページ)

» 2014年12月09日 07時00分 公開
[小寺信良,スマートジャパン]

実際にはどのような車か

 MIRAIは、大人4人乗りの高級セダンである。前方に大きく開いた吸気グリルは、発電に必要な酸素を大気中から取り込むためのものだ。走行しないと吸気できないということはないので、デザインとして前方に付けられたという(図3)。

図3 前面に大きくフィーチャーされた吸気グリル

 燃料電池は底部にあり、セダンでありながらミッドシップ*2)ということになる。MIRAIは2基の水素タンクを搭載しており、後部座席の真下に60L(図4)、トランクルームの下に62.4L(図5)、合計122.4L。充填圧力は700気圧(70MPa)とかなり高い(図6)。

*2) ミッドシップとはエンジンを車体の中心付近に配置する構造をいう。

図4 ユニットの配置 前部座席下にある灰色の箱が燃料電池。後部座席下に水素タンクを置いた(クリックで拡大)
図5 後部に2つ目のタンクが見える(クリックで拡大)
図6 水素タンクも自社開発

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