「当社はSK Innovationに対して日本市場の調査と開拓、マーケティング情報を独占的に提供する立場にある。当社が蓄電池を販売するのではなく、日本市場の状況と販売手法を報告する立場だ」(エッジ・エナソル・ジャパン)。
「調査をしていく中で、北海道には電力会社の要求と、計画していた太陽光発電事業の収支計画の乖離に苦しむ事業者が目立った」(同社)。国内メーカーの販売する大型蓄電池では、この乖離を埋めることが難しいため、海外の蓄電池メーカーに勝算があるという。ただし、国内メーカーの蓄電池と比較して、価格水準が例え10%、20%程度低いとしてもこのような乖離を埋めることは難しいのだという。「北海道で太陽光発電事業を計画している事業者の要求に合う価格水準の蓄電池が必要であり、SK Innovationのシステムはそれを満たすと考えている」(エッジ・エナソル・ジャパン)。
韓国企業は日本の太陽光発電向けの蓄電池市場を有望視しているようだ。最初に動いたのはサムスンSDI。鹿児島県の徳之島に建設する2MWのメガソーラーのEPC(設計・調達・建設)を請け負ったエジソンパワーは、2014年8月にサムスンSDIと合意書を取り交わしたことを発表。サムスンSDIが供給する出力2MW、容量1MWhのコンテナ型蓄電池をメガソーラーに併設する(関連記事)。
LG Chemは2015年2月16日、日本グリーン電力開発に31MWh規模の蓄電池を供給すると発表。北海道地区に建設される4カ所のメガソーラーに向けて、2017年までに提供する。LG Chemは国内市場について正確に理解しており、再生可能エネルギーの出力変動幅を毎分1%以下に制御しなければならないという北海道電力の「1%/分ルール」へ最初に適合した蓄電池システムであることを発表資料の中で強調している。九州や沖縄などでも利用できるとした。
「SK Innovationのシステムも北海道電力のルールに適合するよう設計されている。例えば電池の規模は、メガソーラーの出力の8割の規模を採った」(エッジ・エナソル・ジャパン)。
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