1月から家庭・商店向けの契約変更の受付が始まるのを前に、東京電力がガス会社との販売提携を加速させている。神奈川県を中心にLPガスと宅配水を供給するレモンガスと新たに提携関係を結んだ。LPガスを利用する30万世帯の家庭と900店舗の外食チェーンに電力と宅配水をセットで販売する。
東京電力は10月からの3カ月間で3社のガス会社と相次いで販売提携を締結した。1社目は関東全域でLPガス(プロパンガス)と都市ガスを販売するニチガスで、続く2社目は関東と中部でLPガス・通信・ケーブルテレビ・宅配水を販売するTOKAIグループである。新たに提携した3社目のレモンガスもLPガスと宅配水を販売する企業グループだ。
ユニークなテレビコマーシャルで知られるレモンガスは約30万世帯の家庭にLPガスを販売しているほか、大手外食チェーンの900店舗と業務用の施設にもLPガスを供給している。2016年4月から電力小売自由化の対象になる低圧の需要家は家庭と商店が大半を占めることから、電力とLPガスをセットにした割安な料金プランで既存顧客の維持と新規顧客の獲得を目指す(図1)。
レモンガスのサービスエリアは神奈川県を中心に東京都と埼玉県、さらに東京電力の管内に入る静岡県の東部に広がっている(図2)。各地域に展開するレモンガスの販売チャネルを通じて、東京電力が1月初めにも発表する新しい電気料金プランで営業活動を開始する。加えてLPガスや宅配水をセットで契約した場合に適用する割引プランも提供する予定だ。
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