今回新たに販売を開始する「SmartStream-X」は、従来の「SmartStream」が中央1カ所で自律制御盤と制御対象機器を有線ネットワークで接続して制御してきたのに対し、分散制御としている点が特徴である。人工知能を持つ制御装置を、冷却水ポンプや2次ポンプ、熱源機(1次ポンプ含む)、空調機の制御盤に組み込み、その制御装置が省エネルギー制御を行う。さらに無線による通信機能(3G)により、各制御装置との情報をネットワークで共有し連携することで、中央一カ所の自律制御盤と同等の働きをさせることも可能である(図2)。
従来のSmartStreamと同様、既存設備へ後付けする方式で導入が可能。既存の空調機器をほぼそのまま活用して、省エネ性能は維持しつつ、ハードウェア構成を新たに開発し、必要な部分だけ、あるいは優先順位をつけて制御が実現できるようになる。
年間の省エネ効果は初期導入だけで空調に関わる消費電力を5〜10%削減できるとしている。追加導入ごとに5%〜10%削減でき、全ての部分に導入することで最大40%の削減を可能としているという。
NTTファシリティーズでは、データセンター空調の省エネに人工知能を活用した技術で「グリーン・グリッド データセンター・アワード2012」を受賞するなど、人工知能をはじめとした最先端ICTを生かした省エネ技術の開発を進めている。今後は今回の新製品をクリーンルームや病院、大型商業施設などへ提案を進め2017年度までに累計売上高36億円を目指すとしている。
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