実証システムの大きな特徴が、水素製造過程の中で水素以外の再利用可能な素材やエネルギーを回収できる点だ。最初の分離過程で回収できる紙はトイレットペーパーなどに、オイルやガスは工場で必要な熱源として活用できる。水素と燃料電池で発電した電力ともに活用することで、工場のさらなる省エネに貢献できる。
最後の水素発生工程では水酸化アルミニウムが残るが、これは吸着剤や充填剤などの原料となる成分だ。実証ではこうした水素以外の副産物の再利用と、その経済性についても検証を進めていく(図3)。また、製造した水素は将来に向け、水素ステーションでの利用も検討していくという。
今後アルハイテックではこうした実証システムの性能や技術的課題、省エネルギー性能の検証を引き続き実施していくとともに、国内外を問わず、導入顧客となり得る印刷工場、パッケージ工場、金属工場などに対して実証システムの販売も目指していくとしている。
約170万kWhの省エネ効果、アルミ廃棄物から水素を生む「発電」装置が実用化へ
食品廃棄物からバイオガスで発電、500世帯分の電力と温水・燃料を作る
木材加工で発生した木くずで発電、燃料は運搬せずその場で消費Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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