倒産広がる太陽光関連企業、2016年前半は前年を上回るペース太陽光(2/3 ページ)

» 2016年06月10日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

9割以上は資本金5000万円未満

151件の倒産を「負債規模別」でみると、「1000万〜5000万円未満」が54件で全体の35.8%を占めた。次に多いのが53件の「1億〜5億円未満」で35.1%、「5000万〜1億円未満」が23件で15.2%となっている。負債1億円未満の小規模倒産が全体の51.0%を占めていることがわかる。負債50億円以上の大型倒産は2008年以降発生していなかったが、2016年に入って1件発生した。日本ロジテック協同組合(負債約162億8244万円)である(図3)。

図3 負債別規模のデータ(クリックで拡大)出典:帝国データバンク

地域別では関東がトップ

 「資本金別」では「1000万〜5000万円未満」が80件で全体の53.0%を占めた。次いで「100万〜1000万円未満」が51件で33.8%である。2つを合計すると86.8%で、太陽光関連企業の倒産には過小資本の企業が多いことがわかる。さらに資本金100万円未満の倒産を加えると、資本金5000万円未満の倒産件数は全体の9割を超える(図4)。

図4 資本金別のデータ(クリックで拡大)出典:帝国データバンク

 151件の倒産を地域別で見てみると関東がトップである。59件と全体の39.1%を占めた。次に多いのが九州で30件(19.9%)だ。続いて中部が25件(16.6%)、東北と近畿がそれぞれ14件(同9.3%)となっている(図4)。なお、関東の中では東京都が21件と最も多く、九州では福岡県が13件、中部では愛知県が12件、東北では宮城県が12件、近畿では大阪府が10件を占めている。

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