歴史あるビルに大型蓄電池を導入、節電と防災対策に蓄電・発電機器

竹中工務店が設計し1965年に建設された大阪市中央区の「御堂ビル」に、容量64kWhの大型蓄電池システムが導入された。エリーパワーの蓄電池で防災対策や節電に役立てる。

» 2016年06月21日 15時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 エリーパワーは2016年6月17日、竹中工務店とビルのBCP(事業継続計画)対策用電源設備の一部として共同開発した大型蓄電システムを、竹中工務店大阪本店が入居している「御堂ビル」(大阪市中央区)に納入したと発表した(図1)。

図1「御堂ビル」出典:エリーパワー

 御堂ビルは竹中工務店が設計し、1965年に建設された。同ビルでは近年、南海トラフなどの巨大地震による津波の浸水を考慮し、地階電気室の一部機能を2階と屋上へ移管・新設してBCP対策を進めている。

 今回の蓄電池の蓄電池システムの導入も、BCP対策を目的としたものである。エリーパワーは蓄電容量64kWh(キロワット時)、出力100kVA(キロボルトアンペア)のリチウムイオン電池を用いた蓄電池システムを導入した(図2)。通常時はピークシフトによる節電対策として利用し、停電時には各フロアの専用コンセントの電力源として使用する。

図2 導入した蓄電システム 出典:エリーパワー

 エリーパワーが開発する大型リチムイオン電池は、くぎ刺し(内部短絡)試験・圧壊試験・過充電試験でも発煙・発火しない耐久性と、約1万2000回繰り返し充放電を行っても電池容量保持率を80.1%以上に保てる長寿命性を特徴としている。今回御堂ビルへの導入においても、こうした性能が評価されたという。

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