これらの市場環境に合わせた製品として、2016年6月に発売したのが遠隔監視サービスをパッケージ化した「サンテックパワー遠隔監視ステーション/インテリジェント・アナライザー」である。「インテリジェント・アナライザー」は、サンテックパワージャパンのグループ会社であるドイツのメテオコントロール社製の遠隔監視システムと、10年分の3G/LTE通信費用、さらに10年間の機器保証を組み合わせ、さらに日本仕様に最適化してパッケージ化した製品である(図2)。
設備認定容量が10kW(キロワット)以上50kW未満の低圧太陽光発電所向けで、価格は60万円(税別)としている。別々に調達する場合と比べて導入の手間を軽減できることに加えて、導入コストも低く抑えることが可能だ。初年度の販売台数は1000台を目指すとしている。
山時氏は「日本で長年展開してきたノウハウと、グループの総合力が生きた製品だと考えている。日本に最適化したエンジニアリングパワーが強みだ」と強調する。
さらに「他社の製品のO&Mサービスなども展開していく方針だ。単純な太陽光発電モジュールの出荷量が減少傾向にある中、どのように発電の品質を維持するか、などさまざまな工夫が必要なフェーズに入ってきている。低圧向けは特にまだ遠隔監視などを行っていない発電所も多く、こうしたニーズを取り込んでいきたい」と山時氏は抱負を述べていた。
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先進国ドイツに見る、太陽光発電O&Mサービスが跳ねるタイミングCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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