日本コムシスが栃木県那須塩原市に建設を進めていた出力約4MWのメガソーラーが完成した。パネル角度を最適化するために置基礎を導入した他、周辺の地形に影響を与えないよう雨水の流出を防ぐ浸透池を設置した。
日本コムシスが栃木県那須塩原市の関谷・下田野に建設を進めていたメガソーラー「那須塩原市太陽光発電所(サン・ファクトリー関谷 那須塩原)」が完成し、2016年8月5日から稼働を開始した。投資額は約17.1億円で、日本コムシスのグループ会社であるコムシスクリエイトが発電事業者として運営を行う(図1)。
同発電所は約10万6000平方メートルの工場跡地を活用し、京セラ製の太陽光パネル2万1648枚を設置した。モジュールの総出力は5737kW(キロワット)で、最大出力は3990kWである。年間発電量は一般家庭約1700世帯分の使用電力量に相当する590万kWh(キロワット時)を想定している。年間約3000トンのCO2排出量削減効果を見込む。
発電所は2つのサイトに分かれている。パワーコンディショナーを2つのサイトの中央に配置することで発電効率の良い設計となるよう工夫した。665kWのパワーコンディショナーを1サイト当たり3台配置し、合計6台に抑えることでコストを削減した。
パネルの設置角度を最適化するため、各アレイには置基礎を採用している。これにより工場跡地における段差の影響を少なくした。また、周辺地域の地盤の安定と雨水の流出形態の変化によって下流域に新たな負担を生じさせないように、土質調査結果に基づいて最適な浸透池を設計。場外に雨水が流出しないように工夫している(図2)。
日本コムシスでは同エリアにおいて、さらにの約2.9MW(メガワット)のメガソーラーの建設も進めているところだ。こちらは2017年3月に完成予定である。
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