松山鋼材の社員寮では発電した電力を平常時にはガス給湯器や浄化槽ブロワー(微生物の働きで汚物を分解する装置)の電源として利用する(図3)。余剰分は寮内の電源コンセントを通じて家電製品で使うことができる。
災害時に停電が発生しても、風力による電力で給湯器や水洗トイレの利用が可能だ。さらに地下水をくみ上げる電動ポンプを設置して、断水が発生した場合でも生活用水を供給できるようにした。
社員寮には非常用の電源コンセントを備えている(図4)。災害時でも炊飯器を使って食事を作り、連絡に欠かせない携帯電話を充電することができる。こうして最低限の日常生活を送れるようにして、災害時のストレスを低減させる狙いだ。近隣の住民にも必要に応じて社員寮を開放する。
導入した小型風力発電機は本体価格が350万円で、外部電源用の蓄電池や制御装置をオプションで追加する構成になっている(図5)。開発・販売元のシルフィードは排水処理事業などを手がける愛媛県のダイキアクシスが2011年に東京都内に設立した。小型風力発電機の開発・販売・施工を専門にしている。これまでに福島県の須賀川市で農業用ビニールハウスの電源として設置した実績がある。
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