ゴルフ場の跡地で1万2000世帯分の電力、コンテナ型の変電システムを生かす蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2016年11月07日 11時00分 公開
[石田雅也スマートジャパン]
前のページへ 1|2       

発電設備の稼働率98%以上を目指す

 コンテナ型の変電システムは長さが6〜9メートルある筺体の内部に、パワーコンディショナーや変圧装置、補助電源や冷却装置を備えている。入出力できる電力は1〜2MWで、複数台を分散して設置することで大規模なメガソーラーにも対応できる。工場で配線や試験を済ませるため、現地で必要な工事のコストと期間を削減できるメリットがある。すべての装置がコンテナの中に入っていて、荒天や塩害に対する耐久性も高い。

 NREはコンテナ型の変電システムに加えて、シュナイダー社の遠隔監視システムやデータ分析システムも導入して発電量の最大化を図る方針だ(図4)。一連のシステムを使って発電設備の稼働率を98%以上に維持する。

図4 コンテナ型の変電システムを配置したメガソーラーの構成例。出典:シュナイダーエレクトリック

 NREは2013年に東京都内に設立した再生可能エネルギー専門の発電事業会社で、日本のほかにアジア地域でも太陽光発電事業を展開している。国内外の投資ファンドと組んで資金を調達する手法を使って発電事業を拡大中だ。国内では大分県の国東市で2014年11月に運転を開始した「NRE国東太陽光発電所」が第1号の開発案件になった。

図5 「NRE国東太陽光発電所」の全景。出典:日本再生可能エネルギー
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.