作業中、太陽光パネルに乗るのはありなのか?:太陽光(3/3 ページ)
最近、「屋根一体型パネル」すなわち屋根自体が最初からソーラーパネルになっていて、1歩も歩くスペースがない、といった形のものも増えてきています。こういうタイプのパネルをメンテナンスする場合には、もはや高所作業車を使うか足場を組むしか方法はありません。
また最近では、できるだけ大きなパネルを取り付けたい、という発想なのでしょう、今流行の「片流れ屋根」(傾斜をとった屋根が1面しかない屋根)の上に、屋根の上部にはみ出す大きさのパネルを取りつけている家も見受けられます。この場合も同様にメンテナンス時に高所作業車や足場が必要になるだけでなく、屋根から飛び出した部分のパネルが強風にあおられてモジュールの飛散事故を起こす可能性もあり非常に危険です。
できるだけわが家の屋根に降り注ぐ太陽光を無駄にしたくない、最大限に発電量を増やしたい、という気持ち分からないではありませんが、これではメンテナンスが非常に困難になってしまいますし、メンテナンスコストも割高になってしまいます。
施工業者やO&M業者は、「モジュールの設置時には、後々のメンテナンスのことまで考えてパネルの設置方法を考える」「メンテナンス時にパネルの上に乗らない」、この2つに注意することによって、パネルの破損事故を減らすことができ、さらに効率的なO&M業務が行えるようになるはずです。
「100年続く太陽光発電」への貢献を目的に、太陽光に関するO&Mのさまざまな情報を発信している総合情報サイト。「現在O&M事業を行っている企業」「これからO&M事業に参入しようと考えている企業」「太陽光発電事業者の方」などを対象に、O&Mという分野で“やるべきこと”“知るべきこと”をビジネス面&技術面、それぞれの視点から伝えている。
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