大林組は、ニュージーランドのTuaropaki Trust(トゥアロパキ・トラスト)社と、地熱電力を利用したCO2フリー水素製造・流通の共同研究に関する覚書を締結した。将来的に国内外においてCO2フリー水素関連事業に参画するため、ノウハウを集積するという。
大林組はこのほど、ニュージーランドのTuaropaki Trust(トゥアロパキ・トラスト)社と、地熱電力を利用したCO2フリー水素製造・流通の共同研究に関する覚書を締結したと発表した。
トゥアロパキ・トラスト社は、ニュージーランドの先住民マオリの地権者2343人をオーナーとする信託会社(2017年現在の運用資産残高は約800億円)で、子会社として地熱発電の開発、コンサルタントなどを行うMB Century社や地熱発電子会社(発電能力113MW)などを保有しており、大林組は本共同研究に先んじた2016年4月から、MB Century社と地熱発電に関する相互協力協定の締結を行っていた。
今回の共同研究は、トゥアロパキ・トラストグループから電力の安定的供給が見込めるニュージーランドで、地熱発電を利用して年間100トン程度のCO2フリー水素を製造・貯蔵・運搬すること、また、市場への流通経路および需要先の開拓まで、各段階について共同で研究・実証することを目的としている。
大林組は、2011年に策定した中長期環境ビジョン「Obayashi Green Vision 2050」のもと、持続可能な社会づくりへの貢献を掲げ低炭素社会の実現に向けて取り組んでおり、本研究もその取り組みの一環となる。
今回の共同研究を通じて、将来的に国内外においてCO2フリー水素関連事業に参画するためのノウハウを集積するとともに、それらを活用した低炭素社会の実現に貢献する方針だ。
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