量産品の防草シートは、その大半が化学繊維で作られており、その材質と織り方(厚みも含む)で耐久年数がほぼ決まってしまいます。私の経験上、織り方では平織りよりも多層構造、材質ではポリエステル繊維(PET繊維)の方が良いと判断しています。
簡単な見分け方として「カヤ」や「チガヤ(※)」の防草に対応しているかどうかというのも、判断材料の1つになります(関連記事「太陽光発電のトラブルにつながる雑草、知っておきたい代表種」)。
なお、砕石下に敷きこむ「防根シート」があります。防根シートは防草シートと名称が似ていて、価格も手頃なものも多いため、防草シートと混同してしまう発電事業者の方もいらっしゃいます。しかし、この2つのシートは、目的も適切な工法も異なるので、注意が必要です。
「防根シート」は、シートを施工してから上に砕石を敷き込むことを前提としていますので、間違っても防草シートのような使い方をしないようにしてください(過去に、間違って防草シートと同じ施工をしていた現場を見たことがあります)。
(※)チガヤとはイネ科の多年草で、太陽高発電事業において注意すべき代表的な草種であるカヤの一種です。
第3回の記事でも簡単にご説明いたしましたが、大まかには、「1.施工前の雑草除去・整地」と「2.メーカーの施工要領書・推奨施工に従うこと」がポイントとなります。具体的には、次の通りです。
以上が、防草シート施工の説明です。やはり、費用だけでは選ばず、太陽光発電所版IPMの「調査」「判断」「予防」を整え、現地調査や現場の詳細な情報を把握したうえでの施工が重要です。
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