ミドリムシ燃料の実現へ前進、日本初の製造実証プラント完成自然エネルギー(2/2 ページ)

» 2018年11月08日 11時00分 公開
[スマートジャパン]
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次世代燃料を使ったバスの走行実証も

 次世代バイオディーゼル燃料は、2014年6月から同社といすゞ自動車と共同で取り組んでいる「次世代バイオディーゼルの実用化に関する研究」の一環で、実証プラントと同様の原料および精製方法により製造した次世代バイオディーゼル燃料を用いた性能試験を実施し、エンジンに変更は加えずに含有率100%で使用することができることを確認した。この結果を受けて、いすゞ自動車では2018年12月から、次世代バイオディーゼル燃料を含有した燃料を用いて、いすゞ自動車藤沢工場と湘南台駅間シャトルバスの定期運行による実証走行を始める。

バイオディーゼル燃料を利用した実証の計画 出典:いすゞ自動車

 ユーグレナでは、今回の実証プラント完成を機に、「国産バイオ燃料計画」をともに取り組んできた5者(ひろ自連は2018年6月から参加)との連携をさらに進化させ、「日本をバイオ燃料先進国にする」を合言葉とする、「GREEN OIL JAPAN」を宣言することに至った。

 同宣言では、2020年までに実証プラントで製造したバイオ燃料を陸・海・空における移動体に導入し、2030年までにバイオ燃料を製造・使用するサポーターを日本中に広げることでバイオ燃料事業を産業として確立することを目標に掲げる。この目標実現を通じてSDGs「GOAL13:気候変動に具体的な対策を」に貢献する。そのために2025年までに25万kl/年のバイオジェット・ディーゼル燃料を100円/ⅼで製造する商業生産体制を整え、2030年までにバイオ燃料100万Kl/年を供給することを目指す。

 この他、同宣言を支援し、バイオ燃料の利用、原料の供給やバイオ燃料の普及などをともに実施する協力団体・企業を募集している。

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