再エネ100%のデータセンター、京セラCSが北海道石狩市に建設自然エネルギー

京セラコミュニケーションシステムが北海道石狩市に再生可能エネルギー100%で運用するデータセンターを建設すると発表。太陽光、風力、バイオマスで発電した電力を自営線で結び、直接電力供給を行う。

» 2019年01月18日 11時00分 公開
[スマートジャパン]

 京セラのグループ会社である京セラコミュニケーションシステム(KCCS、京都市)は、北海道石狩市に再生可能エネルギー100%で運営する「ゼロエミッション・データセンター」を建設すると発表した。2022年に再生可能エネルギー100%での稼働を目指す方針だ。

 京セラは太陽光発電事業の大手として、太陽光発電モジュール、蓄電池、燃料電池、LED、EMSなどの「創エネ、蓄エネ、省エネ」に関わる機器設計技術を保有している。一方、KCCSは太陽光発電所の運用保守などのエンジニアリングに関する知見や、電力需給の予測・制御、データセンターの運用実績がある。

 これらを基にKCCSは、100%再エネで運営するゼロエミッション・データセンターを石狩市に建設し、再生可能エネルギー電源による電力供給と、データセンターの電力需給管理の一体運用を行う。高信頼性や電力コストの低減が求められるデータセンターを再生可能エネルギー100%で運営することで、再生可能エネルギーが安定した電力供給源として信頼に足りることを示すとともに、コスト面でも事業運営が可能なことを示す狙いがあるという。

 同データセンターは、太陽光、風力、バイオマスで発電した電力を自営線で結び、発電所から直接供給する。発電所から再エネが直接供給され、再エネ100%で稼働するデータセンターは日本初(KCCS調べ)となるという。また地域の特性を生かし、夏場は冬に貯めた雪でサーバを冷却する雪氷冷房を備える。

建設するデータセンターの運用イメージ 出典:京セラ

 2019年4月から着工し、稼働開始は2021年中を予定している。太陽光、風力、バイオマスなどの各電源と順次連携し、2022年に再エネ100%で稼働する計画だ。

 KCCSは同事業を通じて、再エネ利用の可能性を実証するとともに、雇用を含めた地域再生への貢献に取り組む。また培ったノウハウを基に、再エネ事業を多面的に展開し、再エネ関連事業で2024年に売上高300億を目指す。

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