スマートエネルギーWeek 2019 特集
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» 2019年03月22日 07時00分 公開

スマートエネルギーWeek2019:太陽光の“卒FIT”53万件をめぐる争奪戦! 電力買い取りと家庭用蓄電システムに商機 (2/3)

[廣町公則,スマートジャパン]

シャープは、クラウド蓄電池システムで自家消費を提唱

 シャープは、蓄電池を活用した自家消費を前面に打ち出す。太陽光で発電した電気と蓄電した電気を、家電・住宅設備機器を制御しながら賢く使うトータルエネルギーマネジメントを提案。気象警報が発令されると蓄電池を満充電し、電動窓シャッターが自動で閉まるなど、気象情報とも連携する「クラウド蓄電池システム」の販促を図る。

シャープは、卒FITユーザーに向けた新たな蓄電システムを構築

 蓄電池のラインアップも強化しており、経済性重視の4.2kWh(キロワット時)モデル、コンパクトな中容量6.5kWhモデルに加え、屋内外で使える大容量8.4kWhモデルを発売した。他社製の太陽光パネルとも接続可能な「マルチコネクト」をアピールし、シャープ製パネルオーナーだけではない広範な顧客獲得を狙う。

三菱電機は、電気自動車を「走る蓄電池」に

 三菱電機は、電気自動車(EV)のバッテリーを家庭用蓄電池としても活用することを提唱する。太陽光でつくった電気を夜間も自家消費するためには、大容量の蓄電池が求められるが、EVのバッテリー容量は一般的な家庭用蓄電池の容量をはるかに凌駕している。V2H(Vehicle to Home)機器を導入すれば、この大容量バッテリーを住宅と連係する「走る蓄電池」にできるというわけだ。

三菱電機は、Vehicle to Homeで電気自動車の蓄電池利用を提唱

 同社では、太陽光発電とEVとHEMS(Home Energy Management System)を組み合わせたスマートエネルギーソリューション「エネディア」で、卒FITユーザーの取り込みを図る。太陽光で発電・蓄電する時間帯はあまりEVに乗らないなど、ライフスタイルが合う家庭には魅力的な選択肢になるだろう。

ニチコンは、蓄電池+電気自動車の新提案

 蓄電池大手のニチコンも、V2Hに意欲的だ。同社では、EVと家庭用蓄電池を合わせて使う「トライブリッド蓄電システム」で、ライフスタイルを問わない自家消費を実現する。日中に太陽光発電の電気を蓄電池にためて、夜間に家庭用電力として使用するとともに、蓄電池からEVバッテリーに電気を移せるので、いつでもクルマを走らせることができる。太陽電池・蓄電池・EVバッテリーの3電池を統合制御し、それぞれの充放電動作をDC接続のまま高効率に行える「トライブリッドパワコン」も用意されている。

蓄電池メーカーならではのソリューションが提示されたニチコンのブース

 EV連携だけでなく、蓄電池単体での自家消費ニーズにも、大容量モデルを投入して応えていく。発表された新製品の容量は、これまでの家庭用蓄電池の常識を超える業界最大級の16.6kWhだ。これだけの容量があれば、卒FIT太陽光との組み合わせで、電力の自給自足も現実味を帯びてくる。

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