FITの入札システムで情報漏えい、経産省が今後の太陽光・バイオマス入札の方針発表太陽光(2/2 ページ)

» 2019年12月25日 07時00分 公開
[スマートジャパン]
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太陽光の第5回、バイオマスの第2回入札はどうなる?

 当初、太陽光発電の第5回入札と、バイオマスの第2回入札は、当初予定していた入札期間が2019年11月21日〜12月6日だった。だが、期間中である同年11月28日に情報漏えいが発覚したため、現在も中断されている状態だ。これらの入札について経済産業省では、「札入れ期間中に入札を停止したことから、公正な入札が阻害されることは防止されたと考えられる」としている。

 ただし、その再開については、「漏えいした他の参加者の情報を知っている参加者と、そうでない参加者との間で、情報の非対称性が生じており、公平性に与える影響が大きい」と判断。その対策として、「入札参加資格を得た件数・容量(出力)」の公開することとした。なお、同日に非公開で実施された同委員会で、募集容量と上限価格を非公表とする方針の変更は行わないことが決まった。

 これらの議論を経て、経済産業省は入札参加資格を得た件数・容量を公開した。太陽光発電は88件で324MW(メガワット)、バイオマス発電については4件で6MWだった。太陽光発電の募集容量は約416MW、バイオマス発電については120MWであるため、非公開の上限価格を下回る入札を行えば落札可能な状況だ。なお、第4回の太陽光発電の上限価格は14.0円/kWh、第1回のバイオマスの上限価格は20.60円/kWhだった。

 なお、入札の再開については、2019年12月26日から募集開始し、入札募集の締め切りは2020年1月10日までとなっている。入札結果の公表、落札者への通知は同年1月20日頃を予定している。なお、既に札入れを実施した参加者も、再度入札を行う必要がある。入札方法については、情報システムのセキュリティ面での検証が済むまでの暫定的な対応として、紙による入札で実施する。

今後の入札スケジュール 出典:経済産業省
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