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» 2020年03月16日 07時00分 公開

法制度・規制:再エネの出力制御の回避へ、東電・中電・関電エリアでも「接続可能量」を算定

経済産業省は2020年3月10日に開催した有識者会合で、東京電力、中部電力、関西電力の、いわゆる中三社が管轄するにおいても、再生可能エネルギーの「接続可能量(30日等出力制御枠)」の算定を進める方針を示した。

[スマートジャパン]

 経済産業省は2020年3月10日、「新エネルギー小委員会・電力ガス事業分科会電力・ガス基本政策小委員会・系統ワーキンググループ」を開催(書面開催)し、東京電力、中部電力、関西電力の、いわゆる中三社が管轄するにおいて、再生可能エネルギーの「接続可能量(30日等出力制御枠)」の算定を進める方針を示した。再生可能エネルギーの接続量が増える中、出力制御を可能な限り回避するため、設備形成や運用面での対策などを進めていく。

 日本全国の中三社を除く全エリアでは、太陽光と風力の系統への接続量と接続契約申込量が、接続可能量を超えている状態だ。こうしたエリアを管轄する旧一般電気事業者(電力会社)は指定電気事業者に指定され、系統の安定運用を維持するために、再生可能エネルギー電源の出力制御を、事業者当たり最大30日まで行うことができる。さらに、接続可能量を超えて接続契約を申し込んだ事業者に対しては、無制限・無補償の出力制御が系統接続の条件となっている。

 一方、中三社は30日等出力制御枠がなく、新規に接続する発電事業者には、現状、360時間・720時間ルールが適用されている。ただ、経済産業省によると、中三社のエリアにおける再生可能エネルギー電源の接続量は、太陽光4500万kW、風力760万kW、接続検討申込量まで含めると太陽光5800万kW、風力5000万kWまで増加している。その結果、電力需要が相対的に大き良い中三社エリアにおいても、再生可能エネルギー出力比率が高まり、出力制御が必要な状況になりつつあるという。

エリア別にみた太陽光・風力の導入量 出典:経済産業省

 そこで経産省では、中三社に対しても接続可能量の算定を求めるとともに、次回以降の系統WGにおいて、算定結果を踏まえつつ、30日等出力制御枠の設定や、指定電気事業者制度の在り方を議論する方針を示している。

 さらに、2020度から電力広域的運営推進機関において出力制御を最大限回避するための設備形成や、運用面での対策を検討する。また、並行して中三社においても、出力制御システムの構築や、出力制御機能付パワーコンディショナー(PCS)への切り替えを、順次進めていくとした。

 仮に中三社が指定電気事業者に指定された場合、今後新たに系統接続する事業においては、「無制限・無補償」の出力抑制が接続条件となる可能性もあり、今後の議論の内容が注視される。

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