東京ビッグサイトに“発電する道路”、舗装型太陽光パネルを実証導入太陽光

東京都が実施する再エネ活用モデル事業の一環として「東京ビッグサイト」に舗装型太陽光パネルと振動発電システムが導入された。約1年間にわたって性能を検証する。

» 2020年03月30日 07時30分 公開
[スマートジャパン]

 東京都は2020年3月26日、都有施設における再生可能エネルギー関連技術の活用モデル事業の一環として、「東京ビッグサイト」に舗装型太陽光パネルと振動発電システムを設置したと発表した。

 舗装型太陽光パネルは、床面ガラスの下に太陽光パネルを設置するシステムで、昼間に発電した電気を蓄電池に蓄電し、夜間の点灯表示などに活用する仕組み。周囲のタイル面との段差なく施工されており、床面ガラスには滑り止め加工を施されているため、歩行にも対応している。出力は100Wで、年間想定発電量は約750kWh(キロワット時)を見込んでいる。

設置した舗装型太陽光パネル 出典:東京都
舗装型太陽光パネルの構造イメージ 出典:東京都

 蓄電システムには非常時の利用を想定し、外部給電用のコンセントなども備えている。遠隔監視システムによって、プロジェクトの公式サイトから発電量をリアルタイムに確認することも可能だ。

 この他、歩行者が移動の際に床へ与える振動を利用する発電システムを東京ビッグサイト内に設置。こちらは発電した電力でプロジェクトに関する情報をスマートフォンアプリ「LINE」で通知したりなど、情報発信などに活用する計画だ。

設置した振動発電システム 出典:東京都

 今回のプロジェクトは東京都が実施している「都有施設における再生可能エネルギー見える化モデル事業」の一環で、早水電機工業が代表会社となり、東洋テックス、宮吉硝子、音力発電、ソーラーフロンティアが参画している。設置したシステムは2021年3月31日まで運用し、約1年にわたって性能検証などに取り組む計画だ。

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