オリエンタルランドの本社敷地内で、道路に設置できる太陽光パネルと蓄電池を組み合わせた自律型エネルギーシステムの実証がスタートした。
MIRAI-LABO(東京都八王子市)は2023年7月15日、道路面に敷設できる太陽光発電パネル「Solar Mobiway」と、中古電気自動車(EV)の使用済み蓄電池を組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR(Autonomous Intelligent Road)」の実証を開始したと発表した。実証を経て、2025年の事業化を目指すという。
同社が開発した「Solar Mobiway」は道路面に設置し、その上を人や車が通行可能な太陽光路面パネル。これまで40tクラスの特殊車両による耐久試験などをクリアしているという。
今回の実証ではSolar MobiwayにEVの使用済み蓄電池を組み合わせた、自律型のエネルギーシステムを構築する。オリエンタルランドの協力のもと、同社の本社敷地内(千葉県浦安市)にシステムを設置して検証を行う。一定頻度以上の交通により生じる影の影響を収集できる歩道用と、車道用の道路上それぞれ約100平方メートル、合計約200平方メートルを設置した。
太陽光路面発電パネルは、人や車両が上を通行する際の影で発電量が急激に変化し発電効率が悪化する懸念がある。一方、実証で利用する蓄電システムは電池の切り替えに伴う電流で安全装置が働く懸念がある。そこでMIRAI-LABOは、2022年度からNEDO事業のもとで、無瞬断切り替え・充放電制御コントローラーの開発に取り組んできた。
今回の実証では太陽光路面パネルや蓄電システムの性能の他、この新型コントローラーの検証も行う。1年間を通じて不日照時でも安定した電力を72時間連続で出力できるかどうかが検証のポイントになるとしている。実証期間は2023年7月18日〜2024年7月17日までを予定している。
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