テラスエナジー(旧SBエナジー)が「スマートエネルギーWeek 秋 2023」に出展。需要家側アグリゲーター/再エネアグリゲーター、双方のニーズに応えるという総合VPPプラットフォームサービスをアピールした。
「スマートエネルギーWeek 秋 2023」(9月13日〜15日/幕張メッセ)において、テラスエナジー(旧SBエナジー)は、総合VPPプラットフォームサービス「ReEra」(リエラ)をアピールした。ReEraは、蓄電池や自家発電設備など需要家側エネルギーリソースを統合制御しDR(デマンドレスポンス)などのエネルギーサービスを提供する「需要家側アグリゲーター」と、再生可能エネルギー発電所やそこに併設される蓄電池を制御することで発電インバランス回避や最適取引などのサービスを提供する「再エネアグリゲーター」の双方が利用可能な各種機能を有している。
需要家側アグリゲーター向けには、容量市場発動指令電源区分において、一般送配電事業者からの発動指令に基づき、契約対象の電源を制御するための「容量市場発動指令電源対応機能」、小売電気事業者が計画値最適化・収益最大化のために自社の需要家からDRを調達する「2.電力量取引機能」、需要側に設置される太陽光発電設備や蓄電池向けに、機械学習モデルや統計モデルによる各種予測技術と、経済効果を最大化させるマルチユース制御技術をパッケージ化した「3.需要側ESSマルチユース制御機」を用意している。
再エネアグリゲーター向けには、発電側に設置される太陽光発電設備や蓄電池向けに、機械学習モデルや統計モデルによる各種予測技術と、経済効果を最大化させるマルチユース制御技術をパッケージ化した「4.発電バランシンググループ運用機能」などを備えている。
それぞれの機能から得られるメリットは、次のとおりだ。
ReEraは、多様な目的に合わせたシステム構成が可能であり、事業所などに設置される自家発電設備や蓄電池などの需要家側エネルギーリソースに加え、再エネ発電設備や系統に併設される蓄電池の統合制御をも実現する。さらに、同社にはVPP構築実証や再エネアグリゲーション実証を通じて培った多様な知見があり、それらは顧客のVPP事業のサポートに生かされているという。
ReEraを活用することで解決される課題は多岐にわたる。具体的には、「2022年度からのインバランス制度改定に伴う計画値同時同量対策として、VPPやDRを自社の需給管理フローに組み込みたい」「蓄電池や自家発電設備などの需要家側エネルギーリソースを活用した市場価格高騰対策を検討したい」「エネルギーリソースを活用した容量市場や卸電力市場などへの入札を通じ、アグリゲーションサービスを提供したい」などの要望に応えることが可能としている。
豊田通商が2023年4月にソフトバンクグループから旧SBエナジーの株式85%を取得したことを受け、社名変更を行ったテラスエナジー。社名の由来は地球を意味する“Terra”から成り、そこには「地球の明日を照らす」というメッセージが込められている。
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