同時市場が全面的に導入されると、電源単位でのThree-Part Offer によるkWhとΔkWの同時約定のほか、SCUC・SCEDの導入、発電BGによる両市場への入札義務、アップリフトによる確実な発電費用回収、時間前同時市場(シングルプライスオークション)などがセットで導入されることとなる。
このうち、例えば時間前市場のシングルプライスオークション化は、これまでも検討されてきたテーマである。これらの仕組みの多くは、部分的に導入してもメリットが得られるものであり、段階的な導入により、同時市場への円滑な移行が可能となる利点もあると考えられる。
ただし、いずれも事業者のシステム改修や新たな人的体制の確保が必要となるため、事業者の負担に十分な配慮をしつつ、個別制度の段階的かつ部分的な先行導入の可否について検討を行う予定としている。同時市場の導入に向けては、他の関連制度も含めた全体像を、十分なリードタイムをもって早期に示すことが求められている。
再エネの拡大で懸念される系統安定性 系統データ計測を精緻化へ
kWhとΔkWの同時最適化を目指す「同時市場」、導入に向け「中間とりまとめ」が公表
地域間連系線の細分化で運用容量を拡大 供給信頼度評価を改善へCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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