大阪ガスと同社子会社のKRIは、電気自動車(EV)などに搭載されたリチウムイオン蓄電池の急激な容量低下を診断する新手法を開発したと発表した。
大阪ガスは2025年10月、100%子会社のKRIが持つ技術を活用し、電気自動車(EV)などに搭載されたリチウムイオン蓄電池の急激な容量低下を診断する新手法を開発したと発表した。
将来的にEVの中古車市場も拡大すると見込まれる中、課題となっているのが蓄電池のリユースだ。EV中古車に搭載された蓄電池は、使用履歴が十分に把握できないため劣化状態の評価が難しい。蓄電池の性能低下や容量減少に対する不安から、適正な価格査定の妨げになるとともに、消費者がEV中古車の購入をためらう一因となっている。その結果、国内におけるEV中古車やリユース蓄電池の流通が進まず、使用可能な蓄電池や蓄電池に含まれるレアメタルの海外流出を招いているとも指摘されているという。
一般に、蓄電池の容量は使用回数や時間に応じて徐々に低下(一次劣化)するが、充放電を繰り返した経年時の劣化メカニズムの変化により、二次劣化を引き起こすことがある。今回、大阪ガスとKRIが開発した手法はこうした課題に対するもので、使用履歴を十分に把握できないEV蓄電池においても、短時間充電から得られる限られたデータなどから、その場で二次劣化の兆候の有無を診断することができるという。
開発した技術は、KRIが長年の受託研究事業を通じて蓄積した蓄電池分析評価などの経験やノウハウと、電池内部の不均一な反応などによる二次劣化メカニズムに関する知見を活用した。なお、KRIでは、蓄電池の反応偏在を低減することにより電池寿命を大幅に伸ばす技術開発も行っているという。
今後、大阪ガスは、開発した技術を活用してEV中古車などのEV関連事業を手掛ける企業との連携を通じ、EV中古車市場拡大などへの貢献を目指す方針だ。
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