フコク生命、「お客さまの声」分析で業務量を90%削減

手作業で行っていた「お客さまの声」の判定をシステム化し、作業量を10分の1に削減した。

» 2014年04月25日 15時14分 公開
[ITmedia]

 富国生命保険(フコク生命)は4月25日、日本IBMの協力で苦情を自動的に判別するシステムを導入したと発表した。苦情を漏れなく迅速に把握して改善検討につなげる分析基盤が実現したとしている。

 同社が導入したのは、IBMのテキストマイニングソフト「IBM Content Analytics with Enterprise Search」。契約情報などの構造化データと、顧客との会話などの非構造化データの双方のクロス分析や時系列分析ができ、ビッグデータ分析と分析軸を自由に追加できる柔軟性が特徴だという。システムではコールセンターなどに寄せられる意見や要望、不満などの顧客の申し出情報を蓄積しているデータベースから顧客の声を速やかに自動判別する。

 従来は申し出情報の中から苦情にあたるものを担当者が手作業で抽出していたが、新システムでは年間約60万件を自動判別できる。これにより、判定業務量が10分の1に削減され、作業期間も1週間から1日に短縮された。

 同社では顧客の不満を引き起こしている原因を迅速に理解し、社内共有できるようになったという。これまでに蓄積された全ての申し出情報を分析することで、アフター・サービスや事務手続きの改善などに生かすと表明している。

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