JAXA、Office 365を活用した職員のコミュニケーション基盤を構築

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、職員向けのコミュニケーション基盤「JAXA Sphere」を構築。場所に依存しない柔軟な働き方で業務や研究開発の効率化、スピード向上を支援する。

» 2017年03月24日 09時25分 公開
[ITmedia]

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月23日、職員連携を強化し、研究開発業務の効率的かつ柔軟な支援環境を整備するため、Microsoftの統合型情報共有クラウドサービス「Office 365」をベースにした新コミュニケーション基盤「JAXA Sphere(ジャクサ スフィア)」を構築したと発表した。

Photo 参考写真(素材提供 JAXA/NASA):ISSのロボットアームで把持された「こうのとり」6号機

 JAXAは2017年1月から利用を開始しており、全職員約1500人とJAXAの国内外全23拠点で業務に従事するパートナー(協力機関や企業)の職員はいつでもどこからでもJAXA Sphereにアクセスできる。

 JAXA Sphereは、オンライン会議の開催や資料の共同編集・作成が行えるため、場所や時間に依存せずに効率よく業務や研究開発を推進できる環境を実現。また、PCの稼働状況から全職員の在席情報を確認する機能や、手軽にメッセージを送信できるインスタントメッセージ機能により、部署内・拠点間のスムーズな連携やコミュニケーションの活性化を可能するという。

 ロケットの打ち上げや人工衛星の管理、国際宇宙ステーションの支援などを担うJAXAのコミュニケーション基盤では、セキュリティ、運用性、保守性などの業務特性に応じたきめ細かいシステム設計が必要とされていた。

 コミュニケーション基盤の構築を担当したのは富士通。同社は、自社におけるコミュニケーション基盤の実践ノウハウと、JAXAの衛星管制系システムなどを長年担当する中で培った業務特性や固有のネットワーク環境、データ構造に関する知見を生かし、強固なセキュリティを確保したネットワーク接続方式や既存の複数システムから構成されるメール送受信のフローやルートを考慮したシステム設計を行い、全体最適を実現した。

 JAXAは、JAXA Sphereを活用することで、効率的で柔軟な働き方や研究開発の促進を図っていくとしている。

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