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ソニー、バランス出力に対応したポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-3」

» 2014年09月25日 22時22分 公開
[ITmedia]

 ソニーは9月25日、イヤフォン/ヘッドフォンのバランス接続に対応したUSB-DAC内蔵ヘッドフォンアンプ「PHA-3」を発表した。既存の「PHA-1」「PHA-2」の上位機にあたり、実売想定価格は9万3000円前後(価格はオープン)。10月24日に発売する予定だ。

「PHA-3」

 9月上旬にドイツで開催された「IFA2014」で発表され、注目を集めた新製品。国内向けは若干仕様が異なっており、欧州版にはなかったリチウムイオンバッテリーを搭載している。デジタル接続時で約5時間、アナログ接続時なら約28時間の連続駆動が可能だ。

 DACチップはESSの「ES9018」。PCなどとUSBケーブルで接続し、PCM系は最大284kHz/32bit、DSDの1bit/5.6MHzまで再生できる。またXperiaやウォークマン、iPod/iPhoneのデジタル接続も可能。さらに192kHz/24bitまでサポートする光デジタル入力、ステレオミニの外部アナログ入力まで備えている。

 非ハイレゾ音源でも最大192kHz/32bitにアップサンプリング&ビット拡張を行う「DSEE HX」も搭載。「より繊細な表現が可能になる」(同社)という。

リアパネルの入力端子

 フロントパネルには、ヘッドフォン/イヤフォンをバランス接続するための3.5ミリ径の3極ミニ×2を備えている。バランス接続は、L/Rそれぞれのチャンネルを正相、逆相の出力をもつ2つのアンプで構成してグラウンドから信号ラインを完全分離することで、ノイズ低減とセパレーションの改善を図るというものだ。

フロントパネル

 3.5ミリ径の3極ミニ×2というスタイルは一般的ではないが、同社では「一部ハイレゾ対応プレーヤーで2.5ミリ径プラグを使った製品もあるが、プラグ内の導体断面積が音質のネックになっていると判断した。4極1本も考えたが、広く携帯電話で使われており、混同を避けるために採用はやめた」(同社)と話している。なお、同時発表のヘッドフォン「MDR-Z7」「MDR-1A」、カナル型イヤフォン「XBAシリーズ」に対応するバランスケーブルをオプション販売する予定だ。

ゲイン切替スイッチは側面にある

 もちろん一般的な3.5ミリステレオミニのヘッドフォン出力も装備。ゲイン切替も備え、イヤフォン側の対応インピーダンスは8オームから600オームと幅広い。

 外形寸法は80(幅)×29(高さ)×140.5(奥行き)ミリ。重量は約300グラム。ウォークマン用デジタルケーブル、Xperia用デジタルケーブル、ステレオミニのオーディオケーブル、micro USBケーブル、シリコンバンド4本などが付属する。

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