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ソニーの新提案は2本の小型スピーカーをセットにした「HT-ZR5P」普段フロントスピーカー、時々リアスピーカー!?

» 2016年08月30日 18時49分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ソニーは8月30日、2本の小型アクティブスピーカーをセットにしたサウンドシステム「HT-ZR5P」を発表した。テレビの両サイドに置いてステレオ感のある音声を楽しめるほか、サウンドバーの「HT-CT790」など「SongPal Link」対応機器と組み合わせてサラウンド再生時のリアスピーカーとしても使用できる。市場推定価格は5万円前後(税別)で、10月15日に発売する予定だ。

「HT-ZR5P」

テレビ用のサイドスピーカーとして

 ソニーによると、同社が実施したユーザー調査では、テレビ台などに薄型テレビを設置している家庭のうち、6割はテレビの左右に横幅10cm以上のスペースがあることが分かったという。大きなスピーカーは設置できないが、小型であれば置ける可能性が高い。「スピーカーの置き方を提案する潜在ニーズがある」(同社)

スピーカー1台のサイズは約101(幅)×161(高さ)×101(奥行き)mm。重量は約1.7kg

 このためHT-ZR5Pでは、スピーカー1本の設置面積を約101×101mmの「CDジャケットサイズ」(同社)として、テレビ周りの限られたスペースにも置けるようにした。ユニットは、独自の広指向性14mmソフトドームツィーターと70mmコーン型ウーファーによる2Way構成で、独自のデジタルアンプ「S-Master」によって駆動する。さらにキャビネットの両側面にパッシブラジエーターを対向配置したことで、不要な振動を排除しながら低域を増強。「コンパクトな見た目とは裏腹に、豊かな低域と大音圧を楽しめる」としている。

天面にNFCと操作部

 テレビとはHDMIのARC(オーディオリターンチャンネル)で接続するスタイルだが、実は2本のスピーカーはまったく同一の設計になっている。つまり、それぞれにHDMI端子と電源ケーブルを備えており、HDMIケーブルはどちらのスピーカーに接続してもいいという。左右のスピーカーは、音声信号をSongPal Linkの「ワイヤレスステレオ」(無線LAN)でワイヤレス伝送するため、テレビのサイズや入力端子の位置に左右されない柔軟な設置が可能だ。なお、電源ケーブルは2本ともコンセントに接続する必要があるため、約1.5mと長めに作られている。

2本とも同一設計でインタフェース類も共通。電源ケーブルも2本必要だ

リアスピーカー、ワイヤレススピーカーとして

 HT-ZR5Pは、先に登場した「h.ear go」や「SRS-ZR7」と同様、SongPal Linkの「ワイヤレスサラウンド」機能によって同社製サウンドバーの「HT-CT790」や台座型シアターシステム「HT-XT2」、同社製AVアンプなどと連携し、リアスピーカーとして利用できる(→関連記事)。

ワイヤレスサラウンドの設定。画面表示に従ってボタンを押していくだけ
同日リリースされたサウンドバー「HT-CT790」。4K/HDR信号のパススルーにも対応したHDMI接続タイプの薄型サウンドバーだ。市場推定価格は5万5000円前後で9月10日に発売予定
2Way仕様になった台座型サウンドシステム「HT-XT2」。同じく9月10日に発売予定で実売想定価格は3万5000円前後

 また、専用アプリ「SongPal」を使えばワイヤレスの音楽再生も可能。スピーカー自体にハイレゾ音域までカバーする能力はないが、Wi-Fi経由で最大192kHz/24bitまでのリニアPCMや5.6MHzまでのDSD(リニアPCM変換)も再生できる。さらに各種音楽配信サービスやインターネットラジオを楽しめる「Google Cast」もサポート。ほかにもBluetooth/NFCを搭載するなど、さまざまな用途に活用できる多機能なスピーカーに仕上げた。

 「テレビ周りだけではない。ワイヤレススピーカーやPCなどとの組み合わせも可能なマルチスピーカーだ」(同社)

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