ソニーは8月30日、2本の小型アクティブスピーカーをセットにしたサウンドシステム「HT-ZR5P」を発表した。テレビの両サイドに置いてステレオ感のある音声を楽しめるほか、サウンドバーの「HT-CT790」など「SongPal Link」対応機器と組み合わせてサラウンド再生時のリアスピーカーとしても使用できる。市場推定価格は5万円前後(税別)で、10月15日に発売する予定だ。
ソニーによると、同社が実施したユーザー調査では、テレビ台などに薄型テレビを設置している家庭のうち、6割はテレビの左右に横幅10cm以上のスペースがあることが分かったという。大きなスピーカーは設置できないが、小型であれば置ける可能性が高い。「スピーカーの置き方を提案する潜在ニーズがある」(同社)
このためHT-ZR5Pでは、スピーカー1本の設置面積を約101×101mmの「CDジャケットサイズ」(同社)として、テレビ周りの限られたスペースにも置けるようにした。ユニットは、独自の広指向性14mmソフトドームツィーターと70mmコーン型ウーファーによる2Way構成で、独自のデジタルアンプ「S-Master」によって駆動する。さらにキャビネットの両側面にパッシブラジエーターを対向配置したことで、不要な振動を排除しながら低域を増強。「コンパクトな見た目とは裏腹に、豊かな低域と大音圧を楽しめる」としている。
テレビとはHDMIのARC(オーディオリターンチャンネル)で接続するスタイルだが、実は2本のスピーカーはまったく同一の設計になっている。つまり、それぞれにHDMI端子と電源ケーブルを備えており、HDMIケーブルはどちらのスピーカーに接続してもいいという。左右のスピーカーは、音声信号をSongPal Linkの「ワイヤレスステレオ」(無線LAN)でワイヤレス伝送するため、テレビのサイズや入力端子の位置に左右されない柔軟な設置が可能だ。なお、電源ケーブルは2本ともコンセントに接続する必要があるため、約1.5mと長めに作られている。
HT-ZR5Pは、先に登場した「h.ear go」や「SRS-ZR7」と同様、SongPal Linkの「ワイヤレスサラウンド」機能によって同社製サウンドバーの「HT-CT790」や台座型シアターシステム「HT-XT2」、同社製AVアンプなどと連携し、リアスピーカーとして利用できる(→関連記事)。
また、専用アプリ「SongPal」を使えばワイヤレスの音楽再生も可能。スピーカー自体にハイレゾ音域までカバーする能力はないが、Wi-Fi経由で最大192kHz/24bitまでのリニアPCMや5.6MHzまでのDSD(リニアPCM変換)も再生できる。さらに各種音楽配信サービスやインターネットラジオを楽しめる「Google Cast」もサポート。ほかにもBluetooth/NFCを搭載するなど、さまざまな用途に活用できる多機能なスピーカーに仕上げた。
「テレビ周りだけではない。ワイヤレススピーカーやPCなどとの組み合わせも可能なマルチスピーカーだ」(同社)
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