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» 2004年03月09日 16時52分 UPDATE

低価格路線の無線LAN内蔵Pocket PC〜「Axim X3i」 (1/2)

デルのPocket PC「Axim」シリーズが日本市場にデビューする。上位モデルの「Axim X3i」はコンパクトなボディに無線LANを内蔵した最新Pocket PCのトレンドに沿ったデバイスだ。ハード、ソフトの特徴を踏まえつつ、使い勝手を紹介しよう。

[坪山博貴,ITmedia]

 低価格路線のPocket PCを打ち出して話題を集めたデルの「Axim」シリーズ。その2世代目となる製品が日本市場にデビューする。「Axim X3」と「Axim X3i」だ(3月8日の記事参照)。

 上位モデルのAxim X3iとAxim X3の違いはプロセッサ性能とメモリ容量、無線LANの有無だ。今回試したAxim X3iの試作機は、Intel PXA263/400MHzを搭載し、メモリは64Mバイト。IEEE802.11b対応の無線LAN機能を内蔵している。このスペックは、日本HPのiPAQ Pocket PC「h4150」(1月29日の記事参照)とほぼ同等で(h4150のプロセッサはIntel PXA255/400MHz)、ライバル機に位置づけられそうだ。

製品名 Axim X3 Axim X3i h4150(参考)
プロセッサ Intel PXA263/300MHz Intel PXA263/400MHz Intel PXA255/400MHz
メモリ 32MバイトSDRAM 64MバイトSDRAM 64MバイトSDRAM
サイズ 117×77.2×14.9ミリ 122.4×77.2×14.9ミリ 114×71×14ミリ
重さ 136.5グラム 140.4グラム 132グラム
無線LAN ×
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 SDカードスロット搭載、無線LAN内蔵のAxim X3i。サイズはiPAQ Pocket PCのh2xxx/4xxxシリーズをわずかに大きくした程度。付属のクレードルはバッテリー単体での充電も可能。ACアダプタは世界中で使える100〜230V対応としては小型だ

 Axim X3iとAxim X3の直売での価格差は8000円。プロセッサ性能やメモリ容量が強化され、無線LAN機能やクレードルが付いていることを考えるとAxim X3iのほうがお買い得感がある。

 デザインは良くも悪くも実用主義のデル流で、角のみをそぎ落としたスクエアなデザイン。ここに3.5インチ透過型カラー液晶が搭載される。東芝のGENIO e550シリーズのように4インチ液晶を搭載するPocket PCもあるが、これらと比較べてボディ自体が一回り小さいため画面が小さいという印象はそれほど受けない。視認性も十分でバックライトの光量も十分確保されている。

 バッテリーは950mAhの着脱式。オプションで1800mAhの大容量バッテリーも用意される。クレードルではバッテリー単体での充電も行え、充電したバッテリーを予備用として持ち歩くことも可能だ。

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 背面のバッテリーはそのまま背面カバーも兼ねるタイプで容易に着脱できる。付属の標準バッテリーは950mAhのリチウムイオンバッテリー

 デルのイメージカラー、ブルーへのこだわりも忘れていない。無線LANの動作インジケータはブルーに点滅し、クレードルに本体をセットすると「デル」のロゴが鮮やかなブルーで浮かび上がる。ユーザーの所有欲を満たすという意味では悪くない趣向だ。

鏡面仕上げのクレードルに本体を乗せると、デルのロゴが浮かび上がるように光る

操作性に配慮した6ボタン+スクロールダイヤル

 Axim X3iは操作性に配慮したキーの配置も特徴だ。多くのPocket PCが決定ボタンを兼ねる4方向キー+4ボタンという構成になっている中、Axim X3iは2ボタン追加した6ボタン構成。さらに左側面に上下キー、決定キーを兼ねるスクロールダイヤルが付いている。

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 左側面に見えるのがスクロールダイヤルで、すぐ上にはヘッドホンジャックを装備。スタイラスは右側に収容され、トップ部分には無線LANのインジケータ、「SDIO Now!」対応スロットも備える
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 無線LANインジケータはアクセスに応じて点滅するタイプだ
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 Pocket PCとしては標準的なキー配置に加え両端に2つのキーが追加されている。4方向キーは縦方向が圧縮されており、ゲームなどの素早い操作には向かないかもしれない

 スクロールダイヤルは単なる上下キーの代わりではない。ブラウザでは上下キーがスクロール、スクロールダイヤルはリンクのフォーカス移動に対応。アドレス帳では上下のフォーカス移動が1ページ分を超えると自動で“あ”“か”といったタブ間の移動となる。

 スクロールダイヤルでの操作をより使いやすくするために“ホーム”と名づけられた専用ランチャーが装備され、これがホームメニューとして設定されている。ランチャーではスクロールダイヤルによるプログラム起動が簡単に行え、カスタマイズも可能。自分専用のメニューを作っておけば、よく使う機能に素早くアクセスできる。

専用のランチャーはホームボタンを押すと起動するように設定されている。標準でも利用頻度の高そうな機能が“メイン”に登録されている

 デバイスの両脇に供えられた2つのボタンは、左がメモ(ボイスレコーダ)、右が無線LANのオン/オフに割り当てられている。内蔵無線LANの省電力に配慮したものだと思われるが、無線LANを使わない場合には動作自体を無効にできるほうがバッテリー動作時間を有効に使うためには有利だ。

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