インタビュー
» 2006年09月08日 04時44分 UPDATE

コンパクトでさりげないワンセグを目指す──開発陣に聞く「W43SA」 (1/2)

最大4時間40分と、現行モデルで最長のワンセグ連続試聴が可能な三洋電機製のWIN端末「W43SA」。ワンセグ=ハイエンドではなく、“普通の携帯”のようにさりげなく使えるワンセグケータイを目指した。

[平賀洋一,ITmedia]

 コンパクトで長時間のワンセグ視聴が可能な三洋電機製「W43SA」。“ワンセグ放送に対応”というと高機能なハイエンド端末というイメージが思い浮かぶが、W43SAの目指すワンセグケータイの姿はそれとは異なる。本機の狙いはどこにあるのか、三洋電機 パーソナルエレクトロニクスグループ テレコムカンパニー 国内携帯電話ビジネスユニット 商品企画二課の横田希氏に話を聞いた。

普通の携帯電話を目指した

photophoto 3色のカラーバリエーションを用意するW43SA。左から木製家具をイメージしたダークブラウン、モダンなインテリアをイメージしたクレストイエロー、陶器をイメージしたカララホワイトと、調度品をモチーフにしたカラーを採用した

 W43SAの開発コンセプトはズバリ「コンパクト」。同社はこれまで、au初のワンセグ携帯「W33SA」と、より広いユーザー層を狙った「W33SA II」の2機種をリリースしてきた。従来機のユーザーからは、大きめの筐体サイズや短いバッテリー持続時間、ダイヤルキーの操作性が不満な点として挙がっていたという。

 同社3機種目のワンセグケータイとなるW43SAでは、普通の携帯電話として“許せる”大きさと操作性を備え、あまり身構えずにワンセグを使える端末を目指した。主なターゲット層は10代から20代で、携帯の各種機能やサービスの延長線上にあるものとして、さりげなくワンセグを使ってほしいとう。

photo サイズは50×102×22ミリで、厚さはW33SA IIより5ミリ薄くなった。折りたたみ型にしたことで液晶側ボディが薄くなったほか、ダイヤルキー側も薄型化している

 「今までのワンセグ対応機は、高機能なハイエンド機という位置付けだった。どうしてもサイズやバッテリーにしわ寄せが来るため、携帯電話としては使いづらい面も出ていた。そこで、W43SAは、限りなく普通の携帯電話にワンセグ機能が付いているという端末を目標にした」(横田氏)

 特に、これまでのワンセグ端末は、横長画面での見やすさを考え、回転2軸ヒンジやサイクロイド機構などを採用していた。しかし、W43SAでは通常の折りたたみ型になっている。この理由について、横田氏は「ちょっとした空き時間に、携帯を開いたまま縦画面でテレビを見る方が多い。使う機会が少ない横長画面のために、重さが増し、サイズも大きくなる回転2軸などの機構は選ばなかった」と話す。

 ボディデザインについても、目で見て“ワンセグ”対応であることが分かる点はあまりない。角を落とし丸みを帯びた形状は、さりげなく持ち歩けるように工夫したもので、用意する3色のカラーも「生活に溶け込めるよう、家具などの調度品をイメージした」(横田氏)バリエーションになっている。

photophoto ダイヤルキーは押しやすいタイルキーを採用。LEDにより赤く点灯する(左)。WINロゴはレインボーに点滅(右)
photophoto 液晶は折りたたみ型で、端末を置いて縦画面に見るときに適した角度で止まる

進化したワンセグ機能

photophoto W33SA II(左)との比較。IPS液晶の採用でより見やすくなった

 W43SAのワンセグ機能でもっとも大きな特徴は、最大4時間40分という連続視聴時間だ。バッテリーの容量は前モデルから大きく変わっていないが、使用するチューナーやチップの省電力化により、バッテリー寿命が大幅に伸びている。これはテレビ機能だけでなく、最大28時間の音楽再生時間にも貢献している。

 本体への録画機能に加え、microSDカードへの録画にも対応する。本体へは最長で8分間しか録画できないが、最大2GバイトのmicroSDに対応することで、外部メモリへ最長10時間の録画が可能になった。「1ファイルの容量制限がないため、メモリ容量いっぱいまで録画を続けられる。卓上ホルダへ設置して電源供給することが前提になるが、10時間ぶっ続けの録画も可能」

 一見強力に見える録画機能だが、残念ながら予約録画機能は見送られた。これもユーザー層を見据えた上での選択だという。「空き時間に見るというワンセグの視聴スタイルでは、録画もその場のメモ的な意味合いが強い。機能として予約録画は面白いが、実用性を考えると搭載には至らなかった」

photophotophoto ワンセグ画面の切り替えは3パターン。縦画面、文字情報ウィンドウ付きの横画面、全画面表示
photo サイドだけでなく前面にもスピーカーを設置し、計4つとなった。W33SA IIと比べてテレビ音声がより聞きやすくなっている

 また、搭載する2.4インチQVGA液晶は、視野角による輝度/色調変化が少ないIPS液晶を採用した。コントラスト比は800:1と薄型テレビ並みになり、画面の明るさや発色、視野角についても格段に改善されている。同じ画面を表示させると、その違いは一目瞭然だ。

 これまでのモデルはアナログチューナも搭載しており、付属イヤフォンのケーブルがテレビアンテナも兼ねていた。そのため、アナログテレビを視聴するにはイヤフォンを接続する必要があり、音声の出力先をイヤフォン接続の有無ではなく、アプリ側の設定で切り替える必要があった。しかし、W43SAではアナログチューナーが非搭載で、家電製品のようにイヤフォンの脱着で出力先を切り替えるという自然な使い方が可能になっている。

photophotophoto 外見からワンセグケータイと判断できるポイントは、ホイップアンテナくらいか
       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.