ITmedia NEWS > 速報 >

Google決算はネット広告が好調で売上高は過去最高の約86億ドル

» 2011年04月15日 07時37分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleが4月14日(現地時間)に発表した第1四半期(1〜3月期)決算は2けた台の増収増益で、売上高は4半期ベースで過去最高となった。主力のネット広告が好調だったという。売上高は前年同期比27%増の85億7500万ドル、営業利益は12%増の27億9600万ドル、純利益は18%増の22億9800万ドル(1株当たり7ドル4セント)だった。特殊要因を除いた非GAAPベースの1株利益(8ドル8セント)はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測(8ドル10セント)を下回った。これを受け、同社の株価は時間外取引で一時4%以上下落した。

 業績発表後の会見で、パトリック・ピシェットCFO(最高財務責任者)は、同四半期の売上高は東日本大震災の影響を受けていると語った。同社は「Person Finder」など、被災した日本のコミュニティーを支援する多数のツールを無償で提供している。

 Google直営サイトを通じた収入は前年同期比32%増の58億7900万ドルで売上高の69%を占め、AdSenseプログラムを通じたパートナー経由の収入は19%増の24億2700万ドルで全体の28%を占めた。クラウドサービスのGoogle AppsやモバイルOSのAndroidなどを含む、その他の事業による収入は1%減の2億6900万ドルだった。YouTubeの売り上げは、前年から倍増したとしている。

 ペイドクリック(広告クリック)数は前年同期比で18%増だった。クリック単価(広告主がGoogleに支払う広告費)は前年同期比8%増。トラフィック獲得経費(TAC)は20億4000万ドルで、広告収入に占める割合は25%となり、前年同期より1ポイント減った。同四半期末時点の正社員数は世界で2万6316人で、前四半期末時点から1916人増加した。

 これまでYouTubeで配信されてきた決算発表後の会見は、今回はWindows Media Playerで配信された。

 4月4日に同社CEOに就任したラリー・ペイジ氏は会見の冒頭に登場し、「すべては前期に発表した通りに進んでいる」と語り、エリック・シュミット会長が外交的な仕事を、サーゲイ・ブリン氏は幾つかの新しいプロジェクトに従事していると説明した。また、具体的には示さなかったが「組織をシンプルにするために多くの改革を行った」という。同社の製品管理担当上級副社長であるジョナサン・ローゼンバーグ氏の退陣にも触れた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.