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2015年12月21日 11時00分 UPDATE

教えて! 絵師さん:ディスプレイからにじみだす「寂しさ」と「無音」 白熱灯さん

込められているのは「寂しさ」と「無音」――白熱灯さんのイラストを見ると背筋が伸びます。

[山崎春奈,ITmedia]
photo (クリックでpixivへ)

クリエイター:白熱灯

pixiv:白熱灯/Twitter:@hakunetsutou

 落書きのような絵は小さい頃から描いていましたが、本格的なイラスト作品に取り組み始めたのは大学を卒業して就職してからです。音楽のイメージイラストを描きたくてなんとなく始めたのですが、描いているうちにおもしろくなって本格的にペンタブやソフトを導入しました。

 イラストを描き始めた時期は遅いほうだと思うのですが、Adobe系のソフトを使うのが好きだったのでいろいろ試して遊ぶような感覚で技術を身につけました。なので、絵の描き方もソフトの扱いもほとんど独学です。スランプで絵がなかなか進まない時でもPhotoshopをいじっています。好きな絵を描いてSNSで発表しているうちに、CDジャケットなどの依頼をいただくようになりました。

 PCはiMac、ソフトはPhotoshop、ペンタブはIntuos5 mediumを使用しています。アニメーションを制作する際はFlashを使用することもあります。ほとんどすべての作業をデジタルで行っていてアナログで作業するのはテクスチャを作るときぐらいです。

 絵を描くときは「寂しさ」と「無音」を心がけています。音楽でも絵でも写真でも寂しい雰囲気のものが好きなので、自分の絵でも寂しさを表現したいと思っています。「無音」は、学生時代に好きだった画家マグリットの影響です。見たときに緊張感のある、しんとした絵が目標です。この2つを表現するために使う色を制限して描く癖がついてしまいました。だいたい3色ぐらいのメインとなる色を決め、それ以外の色はあまり使わないようにしています。

 ルネ・マグリット以外にも、エドワード・ホッパー、ヴィルヘルム・ハンマースホイ、ミヒャエル・ゾーヴァ、川瀬巴水……などなど、影響を受けた作家は挙げ出すとキリがありません。日本のイラストレーターでは丹地陽子さんの大ファンです。

 イベントに行ったときに見ず知らずの人から「ファンです!」と言われたときは驚きましたし、うれしかったです。あとは以前描けなかったものが描けるようになっていた時、上達を実感できた時は、頑張って描いていてよかったとしみじみ思います。

教えて! 自慢の1枚

 自分の作風について迷っていたときに試行錯誤していて初めて「あ、これでいいのか」と思えた絵です。2011年の絵ですが、今でもとても気に入っています。

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 the kitty cat swinger's clubさんの「late show.ep」というCDのジャケットに描かせていただいた絵です。自分でもびっくりするぐらいスラスラ描けて周囲からの評価も良かった絵です。毎回こんなふうに描ければいいのにな〜と思いつつ。

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 2014年に「うすやみ」という連作を制作しました。まず私がイラストを7点描いて、そのあと作曲家のfuyuru0さんに絵から着想を得た曲を7曲作ってもらうという実験的な試みで描いたものです。

 「うすやみ」は自分の中でひとつの区切りとなる作品になりました。fuyuru0さんの音楽も素晴らしいものになったので、よければぜひ特設サイトで聴いてみてください。

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