Intel、WiMaxチップ「Rosedale」のサンプル出荷開始

» 2004年09月08日 08時18分 公開
[IDG Japan]
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 米Intel初のWiMaxチップ「Rosedale」のサンプル出荷が開始され、この技術を基盤とした初のネットワーク試験が来年から始まる予定だ。同社幹部が9月7日明らかにした。

 インテル通信部門執行副社長兼ジェネラルマネジャー、ショーン・マロニー氏は韓国・釜山で開催のITU Telecom Asiaで講演。Rosedaleについて、家庭やオフィスをWiMaxベースのブロードバンドネットワークに無線接続するネットワーク機器向けのSOC (system-on-chip)だと説明した。

 同氏によれば、Intelは主要顧客数社に向けて、Rosedaleチップのサンプル提供を開始した。通信機器メーカー向けの大量出荷開始がいつになるのかは明らかにしなかった。

 「このチップは試験用にリリースされており、今後1年あまりのうちに導入が見込まれる」とマロニー氏。

 WiMax(802.16)は新しい無線LAN標準規格で、802.11(Wi-Fi)よりも広い範囲・帯域幅に対応。Wi-Fiがホットスポットのような比較的狭い範囲をカバーする無線LAN提供向けなのに対し、WiMaxは最大70Mbpsの速度で48キロメートル以上の範囲をカバーできる。

 Rosedaleは、家庭やオフィスをブロードバンドネットワークに接続するための固定型無線LAN技術802.16-2004に基づいている。将来的にIntelから登場予定のWiMax製品は、この技術の別のバリエーションを基盤とし、モバイル無線接続に対応するとマロニー氏。ノートPC向けには2006年までに、携帯電話向けには2007年までにWiMaxサポートを組み込む計画だという。

 WiMaxチップ開発を手掛けているのはIntelだけではない。先月にはFujitsu Microelectronics of Americaが、Rosedaleに似た機能を持つチップ開発の取り組みに着手したと発表している。このチップは来年初頭にも提供開始の予定だと、Fujitsu Microelectronicsは発表の中で述べている。

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