人工知能。PCパーツもついにそんな大それた機能を搭載するようになったのか、となんだか興味深々なファンコン、それがVLSYSTEM「Zephyrus VL-ZPR」(以下、Zephyrus)だ。
価格は5000円程度(2004年10月現在)とファンコンにしてはやや高めだが、なにより興味をそそる単語である「人工知能」がどんな具合なのか試してみることにした。
ファンコンといえば、風量調節のためのつまみによりファン回転数を調節できるもので、最近はフロントベイにその調節機能を搭載し、操作性を高めたものや、システム状態を表示するパネルをはじめ、USBポートやメモリカードスロットなどが合体した多機能なものも人気となっている。
Zephyrusは、計5基のファンを接続でき、それらを人工知能機能「AIF(A.I FAN CONTROLLER)」により、全自動で温度を管理し、最適なファン回転数をコントロールしてくれるというものだ。
パッケージ内には、5基のファンが搭載できるメイン基板と、3本の温度センサーケーブル、ソフトウェアCD-ROMなどが同梱される。メイン基板は背面のPCIブラケットに装着する。
では、実際に組み込んでいこう。
ブラケット側を前面とすると、その右側に5チャンネル分、5基のファン用3ピンコネクタが並び、後面に拡張用3ピンコネクタが2基配置されている。この拡張用コネクタにより、温度センサーとの連携は行えないが、さらに3チャンネル分(一つに二股ケーブルを使用する)のファン接続が行える。
次に、温度センサーを取り付ける。
温度センサーは計3本。ケーブルタイプのセンサーのためどこに設置してもよいが、CPUやグラフィックスチップ、チップセット、HDD、電源など温度が気になる部分に貼り付けるのが一般的だろう。なお、制御可能なファンの数に対してセンサーの数がやや少ないのが気なるが、「AIF」により3つのセンサーから総合的に温度管理ができるため大丈夫、とのことだ。
付属の電源供給用大4ピンコネクタ−小4ピン変換コネクタを使って、電源ケーブルを接続、最後に付属USBケーブルを本体からPCに接続する。このUSBポートから、検出した温度データなどをPCに転送する仕組みとなっている。
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