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NVIDIAが新型プロセッサ「RTX Spark」でWindows PCに“再挑戦” 搭載PCは2026年秋に登場COMPUTEX TAIPEI 2026

» 2026年06月01日 21時20分 公開
[井上翔ITmedia]

 NVIDIAは6月1日(台湾時間)、Windows PC向けの新型SoC(プロセッサ)「NVIDIA RTX Spark」を発表した。搭載PCは、主要なPCメーカーを通して2026年秋から順次販売される。

NVIDIA NVIDIAがWindows PC向けのSoCとして「NVIDIA RTX Spark」を発表した
ジェンスンCEO RTX Sparkのチップを手にする、NVIDIAのジェンスン・フアンCEO

NVIDIA RTX Sparkの概要

 RTX Sparkは、「Windows誕生から40年を迎えて、MicrosoftとNVIDIAがPCの“再発明”に挑戦する」(NVIDIA ジェンスン・フアンCEO)ために生まれたSoCだ。NVIDIAがPC向けSoCに挑戦するのは、2013年にリリースした「NVIDIA Tegra 4」以来となる。

 基本的な設計は、DGX Sparkに搭載されている「NVIDIA GB10」と類似している部分も多いが、Windows PCで利用することを前提にブラッシュアップした要素もある。

Windows 40周年 Windowsは、2025年で誕生から40周年を迎えた。基調講演でWindows XPのイメージを使ったのは、NVIDIAが飛躍するきっかけになった「CUDA(Compute Unified Device Architecture)」の登場時に現役だったOSだからである
NVIDIAが考えるAI 昨今、クラウドはもちろんローカルでもLLM(大規模言語モデル)ベースのAIを動かすニーズが高まっている。それに応えるべくMicrosoftとのパートナーシップの元に「PCの再発明」をすべく開発されたのが……
RTX Spark RTX Sparkとなる。このSoCはWindowsはもちろん、NVIDIAが提供する各種スタックもフルサポートしている

 SoC全体は、台湾TSMCの3nmプロセスで製造されている。CPUコアはArmアーキテクチャの20基構成で、MediaTekが設計を担当している。GPUコアは「GeForce RTX 50」シリーズと同じBlackwellアーキテクチャで、ピーク時のFP4演算パフォーマンスは1PFLOPS(毎秒1000兆回)となっている。

 メモリはLPDDR5X規格で、システム用とグラフィックス用を共有する「ユニファイドメモリ」となっている。容量は最大128GBとなる。

 CPU⇔GPU間通信にはNVIDIA独自のインターコネクト技術「NVLink C2C」を用いており、毎秒600GBでデータのやり取りが可能だ。この高速通信は、ローカルLLMのパフォーマンス向上だけでなく、3Dグラフィックスの高品質なレンダリングにもつながるという。

 なお、NVIDIAによるとRTX Sparkはゲーミングにも適しているとしており、DLSS(Deep Learning Super Sampling)を活用することで1440p(2560×1440ピクセル)/100fpsのゲーミングも快適に楽しめるとのことだ。

レンダリング 今までは独立GPUを搭載しないとできなかった3Dグラフィックスの高品質なレンダリングを“単体の”SoCでこなせる

超高性能を求める人にはWindows版「DGX Station」を提供

 RTX Sparkを搭載するPCは、主要なPCメーカーから発売される予定だ。現時点では以下の6モデルのノートPCの登場が確認されている。

  • ProArt P16(ASUSTeK Computer)
  • XPS 16(Dell Technologies)
  • OmniBook X 14(HP)
  • Yoga Pro 9n(Lenovo)
  • Surface Laptop Ultra(Microsoft)
  • Prestige N16 Flip AI+(MSI)
6モデル RTX Sparkを搭載するPCは、今のところ6モデルのノートPCが判明している
実機 6月1日(台湾時間)に行われたNVIDIAの基調講演で、実動する2台のノートPCを手にするフアンCEO
デスクトップも 詳しいモデル名は不明だが、RTX SparkはミニデスクトップPCでも展開される予定で、フアンCEOがそのうちの1台を手に持っていた

 なお、NVIDIAはよりパフォーマンスを求めるユーザー向けに「DGX Station for Windows」の展開を予定している。こちらは、NVIDIA GB300を搭載する「DGX Station(GB300)」のOSをWindowsとしたもので、SoCは「NVIDIA GB300」(CPUコア72基+Blackwell Ultra GPU)を採用し、メモリは最大768GBのコヒーレンスメモリ(※1)を搭載可能だ。

(※1)CPUコアにLPDDR5X規格のメモリ(最大496GB)、GPUコアにHBM3e(超広帯域メモリ:最大252GB)が接続されている

DGX Station for Windows よりパワーを求めるユーザーには、DGX StationのWindows版を提供する。なお、DGX Stationは一般的に“要見積もり商品”として販売されるもので、個人では手の届く価格ではない

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