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» 2004年11月19日 11時30分 UPDATE

最新のマルチペーパーハンドリング搭載の両面印刷対応複合機――PIXUS MP770 (1/2)

これまでのキヤノンの複合機は、プリンタ部とスキャナ部がエントリークラスからミドルローの仕様であり、性能的にも機能的にも物足りなさがあった。だが、新モデルの「PIXUS MP770」は、そうした負のイメージを払拭する注目度の高い複合機だ。

[林利明(リアクション),ITmedia]

 先日はキヤノンの複合機ラインアップで新しい最上位となる「PIXUS MP900」(以下、MP900)を紹介したが、今回は「PIXUS MP770」(以下、MP770)を取り上げよう。型番的にはMP900の下位に位置するとはいえ、内容的には別系統と考えていい。なぜなら、プリンタ部やスキャナ部のスペックはMP900が勝るものの、筐体設計と機能面はMP770のほうが最新なのだ。

ki_mp770_01.jpg PIXUS MP770

 MP770のプリントエンジンは、シングルファンクション機の最新モデル「PIXUS iP4100」と同等だ。染料インクのCMYBkに、顔料Bkを加えた全5色の独立タンクインクを使う。写真やグラフィック印刷では、染料Bkで引き締まった黒と高いコントラストを実現し、普通紙文書印刷などでは顔料Bkでシャープな文字を出力する。インクは耐候性を高めた「クロマライフ100」に対応する新開発のBCI-7系だ。

ki_mp770_02.jpg インクは耐候性を高めた「クロマライフ100」に対応する新開発のBCI-7系のCMYBk+顔料Bk

 スキャナ部のイメージセンサはCCDで、光学解像度は2400dpiだ。フィルムスキャンにも対応し、35ミリネガ/ポジの6コマスリーブとマウントを読み取れる(ブローニーなどの中大判フィルムには未対応)。付属のフィルムホルダは1枚で、原稿台に置く向きでスリーブとマウントを使い分ける。同時スキャンの最大数は、スリーブが6コマ、マウントが4コマだ。フィルムホルダを使わないときは、原稿カバーの内側に収納しておける。

 ただし、MP900と同じく、赤外線ハードウェア処理のごみ傷除去機能「FARE」は搭載していない。反射原稿ではソフトウェア処理のごみ傷低減が使えるが、フィルムのごみ傷対策がないのは残念であるとともに、疑問に感じるところである。

 冒頭で「MP900とMP770は別系統」と述べた最大の理由は、ペーパーハンドリング関連の仕様だ。MP900は昨年までの仕様なのに対し、MP770は今年のシングルファンクション機と同じマルチペーパーハンドリングを装備している。すなわち、自動両面印刷ユニット、背面給紙フィーダと前面給紙カセットの2way給紙、CD/DVDレーベル印刷用のトレイガイド内蔵だ。MP700は両面コピーも可能なので(原稿は交換する必要がある)、総合的な使い勝手ではMP900を上回る。

ki_mp770_03.jpg 背面には自動両面印刷ユニットを装備する

 なお、両面コピーを除くコピー機能、ダイレクト印刷機能(デジカメ直結/メモリカードスロット/赤外線通信)、操作性、ドライバ類と付属ソフトに関しては、MP900と共通だ。詳細はMP900のレビュー記事を参照してほしい。マルチペーパーハンドリングについては、PIXUS iP8600/iP7100のレビューで詳しく解説している。

ki_mp770_04.jpg MP700の給紙カセットは、シングルファンクション機のような伸縮式ではない。A4用紙をセットするときでも、カセットが前方に突き出すことはない。それだけ本体が大きいということでもあるのだが。設置と運用に必要な奥行きは約55〜60センチくらいだ
ki_mp770_05.jpg MP770のカラー液晶モニタは2.5インチで、MP900の3.2インチより小型。画素数が少ないので表示は粗く、高品質なモニタとはいえないが、操作性まで損なっているわけではない
ki_mp770_06.jpg 操作ボタン類はMP900とほぼ共通。MP770には、給紙場所を選択する給紙切替ボタンと、両面コピーボタンがある

印刷品質は多色インク機に肉薄

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