電源スイッチを入れると、約2秒で撮影スタンバイになる。撮影のレスポンスは、単写モードなら1秒程度の間隔で、連写モードなら秒間3コマで連続撮影ができる。連続撮影ができる最大枚数は、筆者がテストした1Gバイトのマイクロドライブの場合、JPEGの最高画質で17枚まで、JPEGとRAWの同時記録で9枚までだった。これらのスピード面は、実売20万円前後のデジタル一眼レフ機の中で特に速いとは言えないが、とりたててストレスはない。
AFは9点の測距点を備え、背面の十字キー操作でダイレクトに切り替えができる。また前面のフォーカスモードレバーでは、シャッターボタンの半押しでAFロックが働くシングルAF、動体予測が機能するコンティニュアスAF、その2つが被写体に応じて自動選択されるモード、マニュアルフォーカスの計4モードを選べる。さらに、背面のボタン操作でAFとMFを切り替えたり、AFによる合焦後にMFでピントを微調整することも可能だ。
ファインダーは視野率95%、ファインダー倍率0.9倍のものを装備する。表示が大きくて見やすく、ピントの確認もしやすい。デジタル一眼レフ機のファインダーとしては、トップレベルの品質といっていい。また、2.5インチという大きな液晶モニタもポイントが高い。
液晶の表示は、最大5倍の拡大表示、白とび黒つぶれ警告表示、ヒストグラム表示、画像回転などに対応し、画像をしっかりとチェックできる。細かいことを言うと、オートブラケット撮影を選ぶと、アフタービューが6コマのマルチ表示に固定されるのが気になった。すぐに画像の細部を確認するには、オートブラケット時も1枚表示のアフタービューに変更できるようにしてほしい。
ボディ上部の露出モードダイヤルでは、フルオート、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出の各モードを選択でき、グリップの前後にある2つのダイヤルで、絞り値、シャッター速度、プログラムシフトの調整ができる。
シーンモードのようなビギナー向けの機能はなく、その代わりにカスタム機能が充実している。各種設定の組み合わせを3通りまで登録でき、露出モードダイヤルを1〜3の位置に合わせることで、カメラの状態を瞬時に変更できる。
またメニュー画面は、撮影メニュー、再生メニュー、カスタムメニュー、セットアップメニューの計4メニュー12画面に分かれている。非常に多機能なので、すべての項目の意味をちゃんと把握するにはマニュアルをきちんと読む必要があるが、ボタンやダイヤルの機能と操作性を細かく調整でき、自分が使いやすいようにカメラをカスタマイズ可能だ。
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