Special
» 2005年01月21日 19時00分 公開

PC USERが斬る!:第2回 直販PC市場に斬り込む日本HP――デスクトップPC編 (1/2)

 前回は、直販PC市場に積極的に乗り出している日本HPのノートブックPCをレビューした。今回はTV視聴/録画機能を備えることで、より個人向けに特化したデスクトップPCを見ていこう。

[PC USER]

随所に見られる日本HPならではのこだわり

PCUSER

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のクライアント用デスクトップPCは、マスターブランドをHP、ファミリー名をCompaqとするHP Compaq Business Desktopシリーズと呼ばれる。製品名だけを見ると何やらお堅い印象を受けるかもしれないが、その心配は杞憂だ。むしろ信頼性が重視されるビジネスユースでの使用を前提としているだけに、個人用途でもさまざまな面でメリットが見られる。

 堅牢性の高いボディーや安定度の高いシステムはいうまでもなく、メンテナンス性に優れたシャシーデザインに注目したい。ケースカバーはボタン操作だけで着脱でき、ドライバーなどの工具を使わずにドライブや拡張カード、マザーボードまでもが交換可能だ。頻繁にパーツを交換するパワーユーザーに朗報なだけでなく、アップグレード作業や万が一パーツが故障しても修理作業が容易に行なえるのもうれしい。また、標準で1年間はサービスマンによる出張修理(オンサイトサポート)が受けられるほか、3年間はパーツの修理を無償で行なえるのも見逃せない。

 HPのデスクトップPCならではのこだわりとして忘れてはならないのは、品質管理の厳しい日本国内で生産を続けていることだ。外資系のPCベンダーだけに意外と思われるかもしれないが、HPは1999年7月より東京郊外にある昭島市の工場でデスクトップPCとワークステーション製品を生産している。これにより、海外からの遠距離輸送による故障が激減するとともに、フルカスタマイズモデルでも、標準で5営業日の納品を実現。初期不良や故障等の発生率を下げることで、サポートコストの削減(=より低価格化が可能)も図っている。

 もちろん、低価格という点では、PCの世界シェアでNo.2の位置にあるHPのスケールメリットが働いているのは、改めて指摘するまでもないだろう。

外資系のPCベンダーながら、HPは1999年よりデスクトップPCとワークステーション製品を日本国内で生産している。現在、MADE IN TOKYOというプロモーションを展開中だ。

シンプルながら高いポテンシャルを備えるdx6100 ST/CT

 さて、前置きが長くなったが、ミドルタワーから小型なスリムケースまで豊富なラインナップの中から、ここでは性能と省スペース性のバランスに優れたHP Compaq Business Desktop dx6100 ST/CT カスタムメイドTVモデルをレビューしよう。

容積が12.8リットルと小柄なスモールフォームファクターを採用したHP Compaq Business Desktop dx6100 ST/CT。デスクトップPCのラインナップでは、ミッドレンジに位置する製品だ。注:製品版はフロッピードライブなし。オプション扱いとなります。

 ベースとなるdx6100 ST/CTは、容積が約12.8リットルとスリムなボディーを採用したデスクトップPCだ。内部のシステムは、インテルの最新プラットフォームである、Intel 915G ExpressチップセットとLGA775のPentium 4プロセッサーという構成を採る。評価機の仕様はクラス標準といえるが、CTOに対応しているので、スペックは注文時に変更が可能だ。カスタムメイドTVモデルは、ハードディスクが容量160G/80Gバイトから選べ、光学ドライブは最大16倍速のDVD±RW(DVD+R DL対応)ドライブという構成をとる。コンパクトなボディーながら、4本のメモリースロットに、PCI Express x16とx1スロットが1本ずつ、そして2本のPCIスロットを備えている。拡張カードはすべてロープロファイルとなるものの、拡張性は必要十分といえるだろう。

横幅が100mm(縦置き用スタンド装着時は174mm※)のスリムなケースで、前面と背面にあわせて8基のUSB 2.0ポートを備えている。もちろん、横置きでの利用も可能だ。(※スタンドなしでも使用可能)注:製品版はフロッピードライブなし。オプション扱いとなります。
ケース内部の形状に合わせて設計された、Intel 915G Expressチップセット搭載のオリジナルマザーボード。メインメモリーがDDR2 SDRAMではなくDDR400 SDRAMで、サウスブリッジがソフトウェアRAIDをサポートしないIntel FW82801FBになっているなどコストダウンの跡も見られるが、一通りの機能をオンボードで備えた製品だ。

 本機の見どころは、優れた排熱機構にある。発熱の激しいPrescottコアのプロセッサーを搭載するだけに、プロセッサーの冷却にはヒートパイプを導入したヒートシンクと7cm角のファンを採用。そこにダクトを通じて、ケース前面にある9cm角の吸気ファンから外部の空気が送られ、サウスブリッジやグラフィックスカードなどを冷やしつつ、8cm角の電源ファンで排気がなされる仕組みだ。理にかなった効率的なエアフローといえ、システムに負荷をかけ続けても耳障りなノイズがそれほど発生しない点も評価したい。いうまでもなく、前述のメンテナンス性が良好なシャシーデザインも好印象だ。

ケースカバーはワンタッチで取り外すことができる。前面にある吸気ファンで取り込まれた空気はダイレクトにCPUに送られ、サウスブリッジやグラフィックスカード(CTOで追加した場合)を冷却しつつ、上部の電源ファンから排気される。
ヒートパイプを備えたヒートシンクには、7cm角の冷却ファンが装着される。CTOで選択できるPentium 4プロセッサーは、560(3.6GHz)/550(3.4GHz)/540(3.2GHz)/530(3.0GHz)/520(2.8GHz)の5種類で、すべてPrescottコアとなる。なお、eXecute Disableビットには非対応だ。

 以上のように、dx6100 ST/CTはシンプルな構成ながら、高いポテンシャルを備えているのがおわかりいただけただろう。これにサードパーティーの製品を組み合わせることで、独自の魅力を獲得したのが本モデルの真骨頂だ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう