ネイビーで「脱おじさん」のdynabookはいかが?──東芝「dynabook SS MX/370LS」2006年・PC夏モデル特集

» 2006年04月24日 16時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]
photo 12.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載した新デザインのdynabook SS MXシリーズ。今回撮影したのはCeleron M 420を搭載するバリューモデルのdynabook SS MX/370LSだ

 dynabook SS MXシリーズは薄型ノートのdynabook SS LXとともにビジネス向け携帯重視タイプのノートPCラインアップを構成している。シャープなイメージのシルバー筐体であったdynabook SS MXは夏モデルでそのデザインを大きく変化させた。この記事では、新しいdynabook SS MXのスペックやインタフェース仕様とともに、変貌したそのスタイルを紹介しよう。

 従来のdynabook SS MXは最大解像度1024×768ドットの12.1インチ液晶ディスプレイを搭載した2スピンドルノートPCであった。重さが1.68キロ、バッテリー駆動時間が約7時間と2スピンドルノートとしては軽量で携帯性能に優れ、超低電圧版Pentium MにIntel 855GMEという組み合わせをメインに構成されたパーツをシャープなシルバーでカラーリングした筐体に搭載していた。

 夏モデルで登場したdynabook SS MXは「ワイド液晶ディスプレイ」と「ネイビーカラー」を大幅に取り入れた新しいデザインを採用している。新しいdynabook SS MXはメインユーザーを「大学生」「新人OL」などの若い世代を想定しているが、その世代に対する市場調査で「ネイビー」が最も評価が高かったという(ほかに調べたのは「パープル」「ブラック」「ホワイト」の3色。ネイビーに対する感想には「ユニーク」「遊びすぎない」とともに「脱・おじさん」という意見が寄せられたと、企画担当の女性はいう)。デザインに対する配慮はカラーリングだけでなく、筐体の角に丸みを持たせたりデザイナーに依頼して用意したオリジナルの壁紙を用意したりと、いたるところに施されている。

photo 新しいdynabook SS MXの特徴は「若い世代」を意識して採用したネイビーカラーをはじめとする“デザイン”だ。ネイビーカラーの天板には“ラメ”が輝き、dynabookのロゴもミラー処理が施されている

 最大解像度1280×800ドットの12.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載した新しいdynabook SS MXは幅299×奥行き225×厚さ34〜34.8ミリと従来のモデルと比べてサイズが大きくなった。重さも約1.9キロとやや重い。

 しかし、若干大きく、そして重くなった新dynabook SS MXも携帯利用を重視している。そのため、耐衝撃性能のために筐体内部に空間を持たせる「ショックプロテクター構造」や3軸加速度センサーで落下を検知してHDDのヘッドを退避させる「東芝プロテクションシステム」、主要パーツをラバーで保護する「プロテクトラバー」、キーボードにかかった水が筐体内部の基板に到達するのを遅らせる「ウォーターブロック構造」など、これまでのdynabook SSにも施されてきた対策が新dynabook SS MXにも採用され、高いセキュリティ機能と十分な堅牢性を持たせている。

 主要パーツの構成は従来の「超低電圧版Pentium M」「Intel 855GME」の組み合わせから、最新のモバイル向けCPUとチップセットの組み合わせに強化された。

 新しいdynabook SS MXのラインアップは「dynabook SS MX/395LS」「同390LS」「370LS」の3モデルが用意されいるが、すべてのモデルでチップセットにIntel 945GMを採用する。メインメモリはPC2-4200を標準で512Mバイト(最大2Gバイト)搭載。HDD容量は80Gバイトと従来モデルと同じだが、内蔵する光学ドライブはDVD±R DL対応のDVDスーパーマルチドライブに強化された。

photo 液晶ディスプレイは最大解像度1280×800ドットのワイドサイズを採用。筐体には右側面に光学ドライブ、SDメモリーカードスロット、USB 2.0を、左側面に有線LAN、PCカードスロット、USB 2.0といったインタフェースを設置している
photo 背面からHDDにアクセス可能。評価機が搭載していたのは2.5インチの東芝製HDD「MK8032GSX」で回転数は5400rpm、バッファサイズが8Mバイト、電源電圧は5ボルトとなっている

 CPUは最上位モデルのMX/395LSでデュアルコアのIntel Core Duo T2300(動作クロック1.66GHz)を搭載。MX/390LSは同クロックでシングルコアのIntel Core Solo T1300を、バリュークラスのMX/370LSも同じYonahコアを採用するCeleron M 420(動作クロック1.60GHz)を採用するなど、パーツ構成は新しい世代に一新された。

 Intel Core Duo T2300を搭載するMX/395LSとIntel Core Solo T1300を搭載するMX/390LSのバッテリー駆動時間はJEITA 1.0による測定では同じ5.2時間と従来モデルの約7.5時間と比べてやや短くなっている。Celeron M 420搭載のMX/370LSのバッテリー駆動時間は同じJEITA 1.0測定法で約3.4時間となっているので、バッテリー駆動時間を優先させるならば上位2モデルを選択することになる。

 Intel Core DuoとIntel Core Soloの選択はユーザーがマルチスレッド対応アプリケーションにどれだけ依存しているか、とともに購入価格が重要な要素になるだろう。ただ、出荷前に予想されていた実売価格がMX/395LSで21万円前後、MX/390LSで20万円台半ばであることを考えると、MX/395LSのコストパフォーマンスはMX/390LSに比べて優れているといえるだろう(ITmedia ShoppingによるとMX/395LSの価格はこのようになっている)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー